継父母と子供の関係
第1章 里親制度の概念(言葉の概念/里親制度、職親制度(保護受託者制度)、養子縁組制度 ほか)/第2章 里親制度の背景(歴史的背景/宮城県牡鹿町の地域特性から見る背景)/第3章 里親・里子の現状と課題(全国の現状と課題/宮城県の現状と課題 ほか)/第4章 宮城県牡鹿町と埼玉県日高市の住民調査(牡鹿町と日高市の概要/先行研究の動向 ほか)/第5章 宮城県牡鹿町の里親及びその実子のインタビュー調査より
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「私に指図しないで、 母親でもないくせに!」
こう叫んだ女の子は、新しい継母が最も苦しんでいた恐怖の一つをさらに膨らませてしまいました。
この継母は、心から愛する男性と結婚し、この男性との家庭生活にできるだけ積極的に貢献したいと望んでいました。
しかしこの男性の子どもとは、きちんとした親子関係を築くことはできないでしょう。
このような不安を抱いているのはこの女性一人ではありませんし、このような怒りを抱いているのはこの継娘だけではないのです。
離婚率を考えに入れると(アメリカでは二組に一組)、アメリカの子ども全体の12%が継父母のいる家族で暮らしていると聞いても、別に驚くには当たりません。
このような新しい家族形態は複雑な心理状態を生み出していて、再婚した夫婦、再婚相手が連れてきた子ども、子どもの養育権をもたない親など、
この家族に関係するあらゆる人間の実に様々な感情が表面に浮かび上がってきます。
猛烈な期待、楽天主義、愛情を抱いて、再婚を楽しみに待っていた二人の大人は、このような前向きな感情が一緒に生活する他のすべての人間(とりわけ子ども)にはまったく分かちあえないことがなかなか理解できないことがよくあります。
子どもは親の新しい配偶者に競争心を抱く傾向があり、その配偶者を愛し愛される家族の一員ではなく、恋敵のように見えてしまうことが多くなります。
親が離婚してしまった子どもは、よちよち歩きの幼児から成人まで、(普通はまったく秘密にされ、口にされることはありませんが)別れた両親がまたいつか一緒になってくれたらという希望を抱く傾向があります。
親の再婚は、いかにプラスに感じられようと(頭ではそうだと理解していても)この空想に終止符を打ってしまいます。
興味深いことに、継父母と継子との関係は、養父母と養子の関係に似たものだと見なす人もいます。
実際に、この関係は精神医学のある方面の人々には「家族内養子」(この言葉には親族の子どもを祖父母、おじ、おばが養子にするという意味もあります)と呼ばれています。
これは子どもが「本当の」親と一緒にいられないことに怒りや失望を抱いていることに継父母が敏感になり、子どもが愛され、尊重されているという気持ちを抱いてもらうためにはどんなことでもする必要があることを示唆しています。
もちろん、継子は(普通生みの親との関係がない)養子の子どもとは異なる不安を数多く抱いています。
例えば、継子が継父母を好きになるのは、離れて暮らしている親に対して不誠実な行為だと感じてしまうかもしれません。
新しい家庭に引っ越し、継兄弟を相手にしなくてはならない子どもは、互いに競争意識を抱き、相手を侵入者と見なします。
その上、それぞれの親の実の子に対する扱い方について、継父母や養育権のない親の間にしばしば対立が起こります。
最初、このような対立は克服不可能のように見えますが、継父母は新しい杵を築くためにプラスとなる機会や家族内で協力するための新しい方法を提供していくようになります。
このような機会や方法は、子どもにとって実社会に出るための有益なレッスンになります。
離婚の急増により新しい形態の家族が急増していますが、
困難を嘆くよりは、目の前に提出された課題に進んで挑戦していくことにエネルギーを注ぐほうが賢明でしょう。
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