子供の遺糞症
遺糞症とは、臨床的には、不適切な場所に繰り返し大便を出すことと定義されています。
最も一般的な不適切な場所とは下着のことです。
これには二つのカテゴリーがあります。
(1)自分の排便をまったく抑えることのできない子どもの遺糞症、
(2)かつては排便を我慢できたのに、その後できなくなった子どもの遺糞症です。
4歳になるまで、ほとんどの子どもはウンチを漏らしています。
ですから、4歳を過ぎるまでは遺糞症という診断を下すことはできません。
それどころか、多くの子どもはこの年齢を過ぎても依然としてウンチを漏らしているのです。
少なくとも3ヶ月間続けて、月に一度という範囲に達するまで、遺糞症という診断は正式には下すことはできません。
大便を漏らす子どものほとんどはわざとやっているわけではありません。
一般に、遺糞症の子どもの大多数の原因は、腸に過剰な液体がたまってしまうことです(ストレス、下痢、便秘が原因)。
とりわけ便秘をしている子どもは1週間分ほど腸の中に「糞を停滞させて」いるかもしれません。
最終的に(痛みを伴って)固い便の塊を出し、再びこの「腸の保留症候群」を繰り返すことになります。
便秘の間、固い便の塊の周りにある柔らかな便がしばしば漏れてしまいます。
実は、これが遺糞症の原因となっているのです。
また、腸の急激な運動を抑えられないだけの子どももいます。
大便を不適切な場所にわざと漏らしてしまう子どもはごく少数しかいないのです。
当たり前のことですが、遺糞症の子どものほとんどが便を漏らすことを恥ずかしく思っています。
このような子どもは、自分の下着を隠そうとしますが、下着はしばしば悪しゆう臭を放ちます。
普通、学校では他の子どものひやかしの対象になり、ひどく汚いあだ名をつけられています。
下着を隠すと部屋の中はひどい匂いが充満し、親はその匂いでクローゼットの奥、化粧たんす箪笥の引き出し、あるいはマットレスやベッドの下に突っ込んである下着を発見します。
遺糞症の原因ははっきりとはわかっていません。
直腸の括約筋や直腸自体の異常に関連している場合もあります。
あるいは慢性的な便秘の症状の一つかもしれません。
またストレスとも強い関係があるようです。
慢性のストレス状態の中で生活している子どもは遺糞症の有病率が高くなります。
この障害の原因として、親との対立、よちよち歩きの段階での厳しい排便の訓練、そして家族が原因となる困難(育児放棄、虐待、離婚、兄弟との敵対関係など)など、いくつかの論があります。
虐待、性的いたずら、その他重い心の傷を受けた子どもたちは、知的障害の子どもと同じように遺糞症があるかもしれません。
多くの遺糞症の子どもは人に対してかなり敵対的な態度を示すことが多く、この症状が権威への抵抗の一つである「受動的攻撃性行為(優柔不断、頑固、すねるなどの受動的方法で表現される攻撃的行動)」ではないかとも考えられます。
しかし、ある程度、これはニワトリと卵はどちらが先かといった決着がつかない問題であり、原因は何で、症状は何か、依然として結論は下されていません。
お気に入りのブックマーク・RSSに登録 »
関連記事
サイトマップカテゴリー:子供の行動の問題
トラックバック(0)
http://blog.shigoto-shikaku.com/mt/mt-tb.cgi/6012


