子供のかんしゃく
アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなど世界各国で支持され、注目されているシュタイナー教育の実践編。
子供の魂を育てる教師の在り方、学校の在り方が明快に示される。『シュタイナー教育の基本要素』姉妹編。付:1~12学年までのシュタイナー学校カリキュラム例。
子どもを理解する/精神科学的人間認識の観点からの教育実践/学校の運営/付録(学年毎の主要授業の例/一週の科目時間数の例)
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怒りは異常な感情であるどころか、大変重要で、効果的な意思伝達手段です。
とりわけこの事実が当てはまるのは、言葉ではうまく表現できず、自分の感じている欲求不満をうまくとらえることのできない幼い子どもです。
怒りとは、自分ではどうにもできない状態に対して起こす反応です。
怒っている子どもを見れば、彼らが自分の声を聞いて、理解し、安心させてもらいたいために叫んでいるのがわかります。
怒っている子どものほとんどは、怒りを抑えられないわけではありません。
しかしまったく抑えることができなくなると、怒りはしばしばかんしゃくという形をとります。
家庭、ショッピングモール、レストラン、親戚の家で(叫んだり、顔を赤くしたり、手足を振り回したりして)かんしゃくを起こす子どもを相手にしなくてはならないことほど、親をいらだたせる状況はないかもしれません。
実際、親が子どもの怒りについて精神科医に尋ねてくるうちで一番多いのが
「かんしゃくを抑えるにはどうすればいいでしょう?」
という質問なのです。
その主な理由は、人前で子どもにかんしゃくを起こされると、親が気まずい思いをしてしまうからです。
一番かんしゃくを起こしているのは幼い子どもです。
かんしゃくは幼少時代に始まり、2歳(「恐るべき2歳」と呼ばれているこの年齢の子どもは、かんしゃくを起こすことで実際に恐るべき存在になることが多いのです)、または3歳の時に回数が増加します。
かんしゃくを起こす3歳以下の子どものほとんどは、成長すると攻撃的・破壊的な行動はさほど示さなくなります。
しかし3歳や4歳以降もかんしゃくが治まらないなら、心配するのにも一理あります。
研究からも、このような子どもは他の子どもよりその後の人生で怒りをうまく処理できない傾向があることがはっきり証明されています。
かんしゃくは、子どもが一時的に無力感に打ちのめされていることを知らせるシグナルであり、この無力感が怒りとなって現れたものなのです。
このことはすべての親がかんしゃくについて覚えておくといい二つの重要な事実をそれとなく教えてくれます。
一つは、子どもはわざとかんしゃくを起こしているわけではないので親を困らせるための計画的犯行と見てはならないこと、
そして二つめは、かんしゃくを起こす時、子どもは本当に怒りを抑えられない状態になっているということです。
説得しても、かんしゃくは止めることはできないのです。
怒りと同じように、かんしゃくは正常な発達のための義務(トイレのしっけがその一番いい例)がうまくできない場合に感じる欲求不満や、自分がやってほしいことをしてもらえないという対人関係(「だめよ、夕食の前にクッキーを食べては」)のいずれかの原因から生まれてきます。
当然のことですが、空腹だったり、疲れていたり、病気だったりする子どもは、そうではない子どもよりかんしゃくを起こしがちになります。
しかし原因が何であれ、親はかんしゃくにすぐ対応する必要があります。
しかもかんしゃくほどひどくない怒りに対応する時とは、かなり異なる方法をとらなくてはなりません。
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