子供の「盗み」について
ソーシャルスキルとは、「良好な人間関係をつくり保つための知識と具体的な技術やコツ」のこと。
親しい人間関係がもてない、人の身になれないという現代の子どもたちに、この教育がどのように役に立つのか。心理学の理論をもとに簡潔にまとめました。
変化の激しい社会の中で、ソーシャルスキルの乏しい子ども達が多すぎる。そのような子ども達を理解し、集団に溶け込み、みんなと共に学び成長できるためにも是非読んで見る価値のある本です。
レビューを見る
砂場で「借りること」や「見つけたから僕のものだ」という叫び声から、
「夜の間だけ借りているだけだよ」
や
「えー、僕がそれを盗っただって?偶然もってきちゃっただけだよ」
という弁解まで、他の子どもの所有物を盗ってしまうことはほとんどの人がやったことのある行為です。
いやそれどころか、「ほとんど」という言葉は削ってもらっても結構です。
盗みはすべての子どもが幼稚園の頃にやっていることで、思春期から青年期に入っても多くの子どもは続けています。
盗むものは日用雑貨店のヨーヨーになったり、もっと後にはデリカテッセンの煙草1箱やパックに入ったビール半ダースになります(とりわけ年長の子どもは仲間にけしかけられると、かなり独創的に頭を使い、驚くほどかさばった商品を携えて店からこっそり出てきます)。
恐らく親はこんな話を聞かされておもしろくないかもしれません。
しかし、盗みが大きな障害の症状の一つであることはまれであり、ほとんどすべての子どもが時々やってしまうごく典型的不品行の、一つなのです。
ほほ3歳前の幼児は、自分と他人の間の区別がつかず、確かにどの所有物が誰のものか見分けることはできません。
ごく普通の2歳児がやっているすべてのことを「盗み」と呼ぶことはとうていできないでしょう。
よちよち歩きの頃から、幼稚園に入国する時期が近づき、「自分」と「他人」、「人のもの」と「自分のもの」という意識が発達し始める時、盗みという行為が意味を持ち始めます。
では子どもにとって盗みとは何を意味するのでしょう?
恐らく、年齢によってその意味は違ってきます。
とりわけ幼い子どもの盗みは、普通、家族の中で自分にもっとかまってもらいたいとか、もっと関心を向けてほしいといった親から満たされていない欲求を埋め合わせるための努力を意味しています。
この手の盗みは深刻なものではありません。
事実、親に自分との関わりを深めてもらいたいという要求や願望を伝えるシグナルとして役立つので、子どもともっと強く、温かい絆を築き上げるチャンスに変えていくことができるのです。
子どもがもっと大きくなっても、恐らく盗みは、親が他の問題や兄弟、親自身や他の兄弟の病気に心を奪われているため、自分にもっと関心を寄せてほしいという欲求や願望を示しているのです。
子どもは親に愛され、大事にされているという感情を脅かすもの さつちを察知します。
それが子どもが盗みを、離婚、別居、失業、引っ越しなど家族にストレスがたまる時期にしばしば行う理由なのです。
普通、子どもが新しい状況に慣れたり、親子の関係が修復されると、すぐに盗みはなくなります。
盗みが深刻で、もっと重い、長年続く心理的障害の一つの症状であるのは次のような場合です。
● いつまでもやめない場合。
● 人や動物に対する攻撃性、器物の破損、詐欺、重大な規則違反のような事象(行動障害のあらゆる症状)と関連する場合。
● 良心の珂責が見られない場合。
● 明らかに敵対的である場合。
● 自己中心性や対人関係の乏しさと関連している場合。
● 警察や教師のような権力者に目をつけられている場合。
● 盗みをやめさせようとしても、その意味を理解せず、効果がない場合。
● 自分では盗みをどうすることもできないように見える場合。
以上の特徴と関連する盗みは、その子どもの発育や家族内に深刻な問題があることを明らかにしているものであり、
激しい家族のストレス、愛情の欠如、子どもの模範になれないだらしのない親、盗みのひそかな奨励といったことがよく見られます。
盗みをずっとやめられない子どもには潜在的にうつや不安の状態があり、大人に対し怒りや敵意をやたらと示す傾向があります。
お気に入りのブックマーク・RSSに登録 »
関連記事
サイトマップカテゴリー:子供の行動の問題
トラックバック(0)
http://blog.shigoto-shikaku.com/mt/mt-tb.cgi/5988


