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子供の嘘
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子供の精神分裂症に、どう対処するか?
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子供の精神分裂病
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子供の自閉症の治療法
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子供とメディアの良いつき合い方とは?
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子供の自閉症
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メディアが子どもに与える影響
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性同一性障害の子供との接し方
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性同一性障害
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子供の心身症にどう対処する?
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子供の心身症
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子供と学習障害
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子供の不眠症の対処法
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子供の睡眠障害
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子供の想像上の仲間に、どう対処すれば良いのか?
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子供の想像上の仲間
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内気な子供に対する対処法
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内気な子供
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強迫性障害の子供には、どう対処するか
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子供の心気症
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子供の強迫性障害
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子供の深い悲しみに対して、どう対処するか
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子供の深い悲しみ
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子供の分離不安にどう対処したら良いのか
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子供の分離不安
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子供が感じる恐怖症への対処法
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子供が感じる恐怖
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子供の抱える不安に、親はどう対処したらよいのか
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子供の不安
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子供の怒りについて、どう対処したらよいのか?
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子供の抱える怒りについて
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子供の抱えるストレスにどう対処したらいいの?
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子供のストレス
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子供のうつ病に、どう対処するか
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子供のうつ病と躁病
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症状をコミュニケーションと考える
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子どものことを一番よく知っているのはあなたです
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心の健全な子供とは?
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子供の嘘
アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなど世界各国で支持され、注目されているシュタイナー教育の実践編。
子供の魂を育てる教師の在り方、学校の在り方が明快に示される。『シュタイナー教育の基本要素』姉妹編。付:1~12学年までのシュタイナー学校カリキュラム例。
子どもを理解する/精神科学的人間認識の観点からの教育実践/学校の運営/付録(学年毎の主要授業の例/一週の科目時間数の例)
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「ビーチボールはどこにあるかって?ママ、大きなカモメが盗ってしまったんだ!
空から舞い降りてきてね。
飛行機と同じくらい大きかったよ!
カモメに浜辺をずっと追いかけられだんだ!」
ビリーは飛行機と同じ大きさのカモメが、ビーチボールをもっていったと話しています。
でもそれは、ビリーに何らかの精神的な障害がある徴候ではありません。
彼は5歳です。
この話を大袈裟だとか、(もっと単刀直入にいえば)嘘だと呼べるかもしれませんが、実際は彼と同じ年齢の多くの子どもが同じことをしています。
想像力を自由に働かせて、実際よりもっと楽しく、興味深い現実を創り出しているのです。
実際に彼にはビーチボールがどうなったのかわかりません。
なくしてしまった何らかの理由を思いつかないなら、恐らく窮地に立たされると思ったのでしょう。
だからこの危機を脱出するために、自分の創作能力に頼ったのです。
しかも、ビリーは嘘をついているわけではありません。
巨大な鳥が空から舞い降りてきて、自分のおもちゃを奪っていったと半ば信じているのですから!
6、7歳になるまで、ほとんどの子どもは「願望的思考(訳注・身勝手な願望に基づく非現実的な考え)」、想像、現実の区別がつけられません。
非現実的な考え、想像上の遊び友達、旺盛な空想力は相変わらず小さな子どもの生活で非常に重要な位置を占めています。
これが7歳以下の子どもに真実を語ることを期待するのが不適切な理由です。
しかし7歳を過ぎた後には、子どもが徐々に真実と嘘の間の区別に気づいてくれることを期待することができます。
では、7歳以上の子どもはなぜ嘘をつくのでしょう?
誰もが意識して嘘をつくのと同じ理由からです。
それは不快に思われたり、ひにん否認されたりするのがわかっている行動を隠すためだったり、または人にあまり知られていない自分についての事実を人に誇示したり、「尾ひれをつけたり」することで自己イメージを高めるためです。
このような自己顕示欲の旺盛な嘘つきは、自分が誇張して話したことを時々本気にし始めます。
その主な理由は、自尊心が低すぎるので、自分についた嘘をどうしても信じたくなってしまうからです。
親は小さな子どもが話す嘘に驚いてはいけません。
不安を抱くべきなのは、嘘をつくのがやむにやまれぬ衝動になったり、広範囲に影響を及ぼしたり、とりわけ行動障害をもつ子どもに見られる反社会的行為と関連している場合だけです。
人を騙すのは重い行動障害をもつ子どもによく見られる主な症状ですが、普通、攻撃的・敵対的振る舞い(規則違反、盗み、麻薬やアルコールなどの乱用、その他の非行行為)と同時に見られます。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の精神分裂症に、どう対処するか?
精神分裂病の治療・看護には、一人ひとりの分裂病者をいかに理解し、いかにかかわりをもって働きかけてゆくかという個別的な視点が不可欠である。
分裂病を類型化し治療技法をマニュアル化することで生じる、本質的理解の欠落への恐れから、本書ではできるだけ多くの症例を呈示し、それに沿いながら叙述的に記載することが心掛けられている。
また、日々の実践に具体的に役立つよう、リスクマネージメントの際意識化しておく必要のある項目が加えられ、治療・看護にあたる際のキーポイントが、各項目の最後にコンパクトにまとめられている。
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専門家の援助を必ず受けて下さい。
ここ数年、向精神薬、特殊教育、家族療法(分裂病を理解することと、この病気への不安をもつ親を支援することに重点が置かれています)、子どものための個人療法と行動療法による治療など数多くの治療法が出てきています。
精神分裂病の子どもには、心理療法場面だけでなく家庭でも多面的なアプローチが必要になるでしょう。
あなたは様々な手段で子どもの治療に関与しなくてはならないという事実を受けとめて下さい。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の精神分裂病
精神分裂病の治療・看護には、一人ひとりの分裂病者をいかに理解し、いかにかかわりをもって働きかけてゆくかという個別的な視点が不可欠である。
分裂病を類型化し治療技法をマニュアル化することで生じる、本質的理解の欠落への恐れから、本書ではできるだけ多くの症例を呈示し、それに沿いながら叙述的に記載することが心掛けられている。
また、日々の実践に具体的に役立つよう、リスクマネージメントの際意識化しておく必要のある項目が加えられ、治療・看護にあたる際のキーポイントが、各項目の最後にコンパクトにまとめられている。
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「幼かった時には、よく空想の世界で過ごしたものです。
でも、それは素晴らしい出来事を頭に思い浮かべていたにすぎません。
でも息子のアンディーは、空想の世界から抜け出せないんです。
息子のいっていることにはほとんどついていけません。
繰り返し意味のない音声を発するだけのこともあるんです。
息子は空飛ぶ生き物がずっと見えるといっています。
それに他の子どもとどうやって遊んだらいいのかわからないようなんです。
よその子どもたちは息子のことを『気味が悪い』といっています。
息子の先生は精神分裂病かもしれないといっていますが、それはどうでしょう?
まだ7歳なんですよ!」
幼い子どもはほとんど例外なく、しばしば現実とほとんど関連のない手の込んだ内容の空想を思い浮かべています。
彼らは論理的に、または系統立てて考えるのが困難なのか、
予告(または意味)もなく話題を次々に変え、私たちにはまったく根も葉もないように思える考えを抱き続けているかもしれません。
このような「突拍子もない」考えや振る舞いは、子どもの様々な発達段階に対するまったく正常な取り組みの一環であり、たくさんの、独創的な想像力があることを示す健全な証拠なのです。
7、8歳までに、ほとんどの子どもは論理的にものを考えるようになります。
相変わらず、私たちにとっては非現実的という印象を受ける様々な思考、迷信、空想も抱き続けているかもしれませんが、普通、かなり現実に立脚して物事を考えられるようになります。
あいにく、幻想にずっと悩まされていたり、治らない思考障害や知覚障害に悩んでいる子どももいます。
アンデイーの父親のように、親たちはいろいろな領域でその証拠を目撃しています。
例えば、不合理でとりとめのない会話、とほしい対人関係、学校での困難、衛生面への無関心などがあります。
このような子どもは重度の障害(精神病)にかかっていて、現実を把握する能力が根本的に損なわれているのかもしれません。
このような障害の一つが「精神分裂病」です。
一般に、精神分裂病は思春期後期か成人期初期に発症します。
5歳以下には珍しく、思春期以前の子どもにも幼児とほぼ同じくらいまれな病気です。
しかし、最近、精神分裂病になる子どもに関する精神医学の論文が増えています。
成人の精神分裂病と同じように、この障害をもつ子どもにも幻聴・幻覚がありますが、
子どもの場合には頭の中に奇妙な声が聞こえてくるより、奇妙なものを見る確率のほうが高くなります。
精神分裂病の子どもは、両親についてひどく不合理な考えを抱くことが多く、怪物や幽霊を見たり、自分に危害を加えたり、
親にお仕置をされるような行儀の悪い振る舞いをさせるよう仕向けている幻覚(時には幻聴)を体験してしまうかもしれません。
子どもは空気や食べ物に毒が含まれているとか、他人や動物が自分を見ていたり、陰謀をたくらんでいたりするといった被害妄想に陥ります。
このような幻想は、不安、動揺、パニックをしばしば引き起こし、子どもは暴力をふるったり、自殺行為をしてしまうこともあります。
子どもの考えは(思考障害と肝をつぶされる幻覚とがかみあった結果)ひどくまとまりに欠けていて、子どもの話や論理についていくのが困難になるでしょう。
感情と言動が一致していないようにも見えるでしょう。
子どもは笑ってはいけないところで笑い、不可解に見え、なんら感情がないように見える解維性の情緒反応を示します。
多くの分裂症の子どもが奇妙な動作やしかめっつらをし、それに伴う奇妙な癖、不安な表情、儀式的な仕草が一層彼らを奇怪にしてしまいます。
また、いわゆる「陰性症状(訳注・著しい無気力、会話の困難、情動反応の鈍磨など)」が、感情を著しく乏しくしています。
このような子どもは楽しみがあるようにはまったく見えず、ほとんどしゃべることもなく、自分の前方をうつろな表情で眺めます。
また社会から完全に引きこもっているといっていいほど、どんな人とも接触するのを避けようとしているように見えます。
精神分裂病が発症する原因が何かわかっているわけではありませんが、少なくとも様々な生物学的・遺伝学的影響が原因の一端になっているようです。
最近、精神分裂病の人の脳(特に皮質部分への血液の流れ)の研究から、「脳室の拡大」という脳の構造の異常に関する情報が提出されています。
研究では、神経伝達物質の異常が原因かもしれないということも指摘されています。
最近まで、精神分裂病に関する調査のほとんどは、患者の家族におけるコミュニケーションのあり方に焦点が絞られていました。
すなわち、精神分裂病を引き起こす恐れのある矛盾、
つまり「二重拘束的コミュニケーション(訳注・同時に相容れない指示が与えられるようなコミュニケーション)」
のような患者に不安を生み出す現象が主に研究されてきたのです。
また、社会経済的状態、離婚、片親をはじめとする環境的要因も研究されてきました。
精神分裂病は、子どもの発達障害や学習、注意、会話、行動などの障害や問題にもしばしば関連していることがわかっています。
実際、分裂病が他の障害に見えてしまうことも多いので、専門家は精神分裂病とその状態や症状の似ている他の症候群とを区別しなくてはなりません。
分裂病に類似した症候群には、知的障害、うつ病、躁病、ADD(注意欠陥障害)、会話や言語の障害、自閉症、行動障害、そして場合によっては発作や強迫性障害があります。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の自閉症の治療法
子育てが大変なのは自閉症のせいじゃない。自閉症だから何もできないわけじゃない。障害のせいにしないで、普通じゃなくても幸せになれるよ。
自閉症児を含む三人の子を育てる著者からの読めばきっと元気になる子育てメッセージ。
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自閉症の治療はできるだけ早く開始すべきで、また治療は恐らく一生続くことになるでしょう。
最善の場合でも、すなわち子どもが思春期や成人に達するまでに言語や社交性に改善があったとしても、依然として社会的・教育的・職業的困難はなくならないので、常にケアが必要となるでしょう。
広範な分野に基づく、数種の心理教育的介入が最もよい治療法です。
就学前の児童のための治療用保育園(多種多様な相互交流に子どもを参加できるようにする)のような教育、心理、職業、身体、言語治療を幼いうちから実施すべきです。
この障害にはいろいろな薬が利用されてきました。
とりわけ治癒力があるとか、または劇的効果があると証明されている薬はありませんが、主要な抗精神病薬には多少の効き目がありました。
自閉症の多くの症状は、見つけ次第すぐ対処すべきです。
自分の子どもが自閉症の初期の症状をいくつか示していると思うなら、小児科医の検診を受け、児童精神科医にも診てもらうようにして下さい。
身体・精神両面の精密な検査と診断を受けられるでしょう。
子どもには必ず聴覚検査、神経学検査、言語評価、心理検査を受けさせて下さい。
複数の分野の専門家が自分たちの専門知識を持ち寄って、このような検査の結果を解釈し、あなたが不安になる原因があるのかどうか教えてくれるでしょう。
カテゴリー:子供の心の障害
子供とメディアの良いつき合い方とは?
いつまでも疲れがとれない、通勤電車で激しい動悸に襲われる、緊張すると下痢をする―こんな身体症状の背景に心の病気が潜んでいることがあります。
ストレスや心の病気による身体不調や異常行動を事例で紹介。
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子どもたちが影響を受けているメディアの利用法やその内容を親も積極的に学んでいく必要があります。
すなわち、子どもがテレビで見たり、コンピュータやインターネット(子どもがあなたよりはるかに身につけているかもしれない専門知識)を学ぶということです。
親の第一の任務は例外なく、子どもが影響を受けているメディアのうち何を制限すべきか決断できるように、
それぞれのメディアがどのような内容をもっているのか正確に知ることです。
幼い頃から子どもがメディアとの健全な習慣を形作れるようにして下さい。
テレビ、そして勉強や学校に関係のないネットサーフィンを制限するため、家に規則を作って下さい。
視聴時間はインターネットが1時間、テレビが1時間くらいが適切でしょう。
テレビやコンピュータをベビーシッター代わりにしてはいけません。
子どもがテレビを見たり、ネットサーフィンをしている時は、子どものそばにいて下さい。
情報源から受けとる極端に単純化された情報を、子どもがもっと豊かに、深く理解できるように説明してあげて下さい。
子どもの適っている学校と協力し、メディア、そしてメディアを理解する方法について適切なメッセージを作成して下さい。
とりわけネットサーフィンやインターネットを媒介にした性欲を刺激する情報の危険性、インターネットで見知らぬ人に自分の名前や電話番号を決して教えないといったメッセージが重要です。
夕食時や夕食後の活動はすべて、あなたと子どもの絆を形成するために非常に重要な機会です。
背後でテレビの音が鳴っていたり、夕食後コンピュータかテレビのある部屋に子どもを一人にしておいてはいけません。
家族全員が参加する活動、ゲーム、話題を作り、画面の前で一人で熱中するのではなく、家族がお互いずっと一緒に過ごせるようにして下さい。
テレビを見る時間や、恐らく家の中に何台かあるテレビの数を減らして下さい。
ここでも、自分が定めた行動の模範を自ら率先して示すことが、最も有効な教材となります。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の自閉症
子育てが大変なのは自閉症のせいじゃない。自閉症だから何もできないわけじゃない。障害のせいにしないで、普通じゃなくても幸せになれるよ。
自閉症児を含む三人の子を育てる著者からの読めばきっと元気になる子育てメッセージ。
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「先生、怖いんです。
フィリップはもう2歳だというのに、一言もしゃべらないんです。
ひょっとして……、」
フィリップの母親は、息子が自閉症かどうか怖くて尋ねる気になれません。
しかし彼女にとって朗幸田ま、子どもが自閉症である可能性はほとんどないということです。
自閉症は「広汎怪発達障害」という名称でも知られている子ども時代の重度の障害で、発症率は1万人の子ども当たり約2名の範囲内です。
子どもが自閉症なら、フィリップの母親が心配していること(しゃべらない)以外にも多くの徴候が存在しているはずで、しかもその徴候のほとんどは、ごく幼い頃に現れるものです。
恐らく親にとって、自閉症と診断されるのが最も恐れていることの一つなので、
多くの親や時には小児科医さえ、このような初期の徴候を否定したり、無視したり、もっともらしく言い逃れをしているように見えます。
ほとんどの赤ちゃんは生まれた時から社会的な生き物で、笑ったり、ものをつかんだり、母親や父親を目で迫ったり、ストレスを示したり、関心を向けてもらうために泣いたりしますし、生後1年を過ぎると他の子どもと複雑な意思のやりとりをし始めます。
ところが自閉症の子どもはこのようなことをほとんど(またはまったく)やりません。
他の子どもに比べ、自閉症の子どもは人間関係にほとんど興味を示しません。
彼らは生後1ヶ月から2ヶ月の間に乳児に現れる愛想笑いはほとんどせず、
他の子どもたちが生まれつきもっている「愛着」という特徴が欠如しているように見えます。
そのため、幼い頃から他の子どもより人間関係に興味がなさそうに見え、ひどく孤立し、人と何かを共有できず、他人に意思を伝えることに興味がないように見えます。
このことはコミュニケーション能力のはなはだしい欠如と関連しています。
意思伝達能力は言語と仕草のどちらも損なわれていて、言語を表現し、受けとる(記録し、理解し、反応する)能力がひどく劣っています。
彼らにとって言語は、社会的交流の手段として利用されておらず、社会性を身につけるためには役立っていません。
自閉症の子どもは、奇妙なリズムと抑揚で、変わった、癖の強い話し方をする傾向があります。
他の人の話を理解せず、反応さえ示さないこともしばしばあります。
自閉症の子どもの3分の2は知的障害で、知能指数は30、40、50台で、抽象的思考能力はほとんど(またはまったく)ありません。
興味深いことに、この全般的な欠陥があるにもかかわらず、
自閉症の子どもには、純粋な知的障害の子どもとは区別される並外れた能力の片鱗が現れます。
サバン(白痴の天才)として知られているこのような子どもは、音楽、数学の計算、日付やスケジュールを絶対に間違えない記憶力、またはこれに類した能力に並外れた才能をもっているかもしれません。
しかし、このような能力は全体との関連をまったく欠いたもので、この点においても、社交的能力を改善することに大きく役立つことはないのです。
自閉症の子どもには多種多様な行動障害があります。
最も顕著な障害は、ある思考、所有物、活動など夢中になったものならどんなものにも奇妙な病的執着(熱中しすぎて、あらゆる人との関係を全体的な掌絶ってしまうほどの病的執着)を示すことです(例えば、野球に関する統計には百科事典なみの知識をもつ自閉症のサバンは、それ以外のことはまったく話題にせず、何も考えていないことが多い)。
彼らは人間より無機物(毛布、ボール、木片など)に執着することが多く、それを自分の身から引き離すことには耐えられないでしょう。
一般に、感覚的刺激(音、食べ物の匂い、布地の表面など)に過敏で、抽象的で純粋に視覚的なものより、感じたり、味わったりできるものを好みます。
前後に体をゆすったり、つま先立ちで歩いたり、手をばたばたさせたり、自分を傷つけたり、奇妙で特異な仕草を表す傾向があります。
人間や物の全体に関わろうとせず、その一部分にだけ興味を示しがちです。
普通、彼らは強迫観念に支配され、柔軟性がなく、明かりをつけたり消したり、クローゼットを開閉したりといった、何時間もやり続けるかもしれない儀式行動に没頭してしまいます。
彼らは強迫的に規則性や同一性を維持しようとします。
食事や睡眠のスケジュールがほんの少しずれたり、家具が一つでも移動しているのを見ただけでパニックになってしまう自閉症児をよく目撃します。
このような子どもの多くは攻撃的で、怒りを爆発させたり、かんしゃくを起こしたりする傾向があります。
気分のムラが激しく、過活動の傾向もあります。
多くの精神病と同じように、自閉症の正確な原因はわかっていません。
しかし(かつて多くの人が考えていたように)冷淡で、ふあいそう無愛想で、怠慢で、愛情のない親が自閉症の原因(自閉症についての「冷蔵庫ママ」理論。
この理論では、ほとんどの自閉症児は、親がほとんど子育てに興味のない社会経済的に上流階級に属すると考えられています)ではないことはわかっています。
上流階級以外の親でも、子どもが自閉症児になる可能性があるのです。
しかし、自閉症児にはあらゆる種類の親がいます。
この障害は中枢神経系の機能不全と関連があるようです。
明白な機能障害や特殊な神経伝達物質を原因として特定することはできませんが、遺伝子が一定の要因となっていることはわかっています。
病気がこの障害に関連しているように見えることもあります(脳炎、フェニルケトン尿症、結節性硬化症、脆弱�]染色体、難産、妊娠中母親がかかった風疹)。
自閉症の子どもの約4分の1はセロトニンの分泌量が増えています。
このような子どもの多くが、左右の調整不全、(身体機能の)左右の偏り、注意力の持続不能、過活動のような、検査で明らかになる「軽度神経学徴候」と呼ばれる症状をもっています。
カテゴリー:子供の心の障害
メディアが子どもに与える影響
いつまでも疲れがとれない、通勤電車で激しい動悸に襲われる、緊張すると下痢をする―こんな身体症状の背景に心の病気が潜んでいることがあります。
ストレスや心の病気による身体不調や異常行動を事例で紹介。
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子どもは平均1日4時間から7時間テレビを見ています。
1950年代にテレビが普及して以来、人々はテレビの多くの影響に不安を抱いてきました。
子どもを受け身の見物人にしてしまうことから、
映画やテレビドラマばかりでなく昼間のトークショーにまで氾濫する多くの暴力やセックスの影響まで、あらゆることを心配してきたのです。
今ではインターネットの利用者が数百万人以上にも増え(その多くが子ども)、この最新メディアが子どもの興味、関心、時間を奪っています。
親はテレビやインターネットの一層激しさを増す暴走状態に子どもを近づけないようにしようとし、ケーブルテレビの成人向けチャンネルを受信できなくしたり、
子どもが大人向けのチャットルームに参加できなくするソフトウェアを利用したりしています。
しかしこのような大人の制限をまんまとすり抜けることにかけて、子どもは驚くほど独創的に頭を働かせています。
親がいくら見られないようにしても、親のクレジットカードをインターネットに利用したり、子どもでもアクセスできるウェブサイトを見つけ出したりするのです。
また、テレビのポルノ映画にアクセスできる(あまり用心深くない親の)友人がいたり、親が職場にいたり、夜外出している時は好きなだけテレビを見ています。
いったん決心したら、いくら親が見せないように努力しても、その裏をかく方法を子どもは見つけることでしょう。
このようなすべてのメディアの影響のうち、実際に危険なものとは何でしょう?
研究からはまだ結論が出ていませんが、常識(そしてテレビの見すぎが子どもの感覚を鈍くしているのを肌で感じている経験)から、メディアにのめり込むのは決してプラスではないことはわかっています。
テレビやインターネットの暴力(テレビ番組の80%は暴力がテーマになっていることがわかっています)やセックスばかりではなく、
多数のトークショーが、複雑な問題をひどく単純化した、うすつペらな既成概念にしてしまったり、子どもにまったく厳密な思考や積極的な行動を求めない大ざっぱな手法も、親に不安を抱かせる理由になっています。
乱暴な性格の子どもがテレビの暴力シーンを見てさらに攻撃的になるのか、また攻撃的性格な子どもがテレビでそんなシーンを見つけ出そうとしているのか、研究からはまだ結論が出ていませんが、
テレビの暴力シーンは攻撃的な子どもの性格を一層激しくしてしまうので、そのような場面を見せないようにする必要があることは間違いありません。
テレビやコンピュータの画面は子どもにとって、親がいない時のベビーシッターの役割を果たしてくれると思われていました。
しかしそれは、私たちが望んでいるようなベビーシッターではないことは確かです。
あまりにも全面的に情幸即寺代の影響が広まっていったので、その影響のすべてを確認するのは難しいことです。
現在、新しいメディアは子どもに、地方、国家、海外の災害(爆撃、襲撃、自然災害、戦争、殺人、性犯罪、誘拐、自殺などあらゆる悪夢の材料)に関する生々しい詳細な情報を即座に伝えてきます。
基本的に、私たちの社会は一つになり、押し寄せる情報はすべてメディアの出口からあふれていますが、その最大の聴取層の一つが子どもなのです。
最善の注意を払う、善意に満ちた親でさえ、挑発的なミュージックビデオ、子どものレイプをテーマにしたテレビのトークショー、
またはひょっこり出てくる変態セックスについてのウェブサイトをすべて監視することはできません。
しかし少なくとも、ものの見方を豊かにし、自分の創意工夫と好奇心を使って楽しむ方法(家に帰ってすぐにテレビやコンピュータに子どもを直行させない方法)を子どもが考え出せるようにする態度や予防対策を設けることはできます。
カテゴリー:子供の心の障害
性同一性障害の子供との接し方
性も「十人十色」。性同一性障害と同性愛の人びとが協同してつくった初めての本。
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「めめしい男の子」や「おてんば娘」が全員GIDとは限らないことを忘れないで下さい。
子どもがこれまで考えられてきた性の特徴を示さなくても、それはその子のスタイルや個性にすぎないかもしれません。
それを罰したりせず、支えてあげて下さい。
恐らく子どもは「本当の」男の子や女の子には見えないので、既に学校でひどい目にあっている可能性があることを理解してあげて下さい。
このような子どもには家庭での愛と理解が必要です。
子どもが異性と自分とを非常に強く同一視しているなら、できるだけ早く専門家に診てもらうことが大切です。
家族療法、集団療法、個人療法などはすべて大変有効です。
このような治療の目的は、表面に現れていない問題に取り組み、子どもの屈辱感や孤立感を減らし、できれば子どもがGIDになってしまわないようにすることです。
親は子どもの発育について抱いているある種の期待を変えなくてはいけません。
たとえ自分の望みとは違っていたとしても、子どもにとって最もプラスになる成果を約束してくれる特徴やライフスタイルを子どもが選択することを認めて下さい。
子どもが幸せになれるかどうかはそこにかかっています。
カテゴリー:子供の心の障害
性同一性障害
性も「十人十色」。性同一性障害と同性愛の人びとが協同してつくった初めての本。
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自分が男である、または女であるという認識は、アイデンティティー(自分とは誰であるかを知ること)の最も基本的な要素の一つです。
普通2歳までに、男の子は自分が男性であること、女の子は女性であることに気がつきます。
しかしこの認識を手に入れたからといって、すべての子どもが自分の性と同じ特徴を示すというわけではありません。
大騒ぎしたり、フットボールをしたりするより、本を読んだり、人形で遊んだりするのが好きな男の子もいます。
バレエ教室より野球場にいたほうが落ち着くという女の子もいます。
これは少年や少女が時々、
「自分が違う性だったとしたら(または異性の特徴をもっていたとしたら)どうなるのだろう」
と思っているということです。
子どもが異性のもつペニスや乳房に憧れる(または少なくともそれをもっているとどうなのかといった好奇心をもつ)という説は、つむじまがりの精神分析医が作り出したものではありません。
多くのまったく正常な子どもがこのような空想を抱いていますし、それは人間の想像力を利用した正常な探求心の一つなのです。
しかし普通は、このような空想を膨らませている間でも、自分の本当の性は何かとか、自分の性について不服だとかはまったく思っていません。個性や好みが何であれ、ほとんどの子どもが自分が男であり、自分が女であることはわかっているのです。
しかし、自分の性についてこのような確信がほとんどもてない子どもがいます。
私たちが「性同一性障害(GID)」という診断を下す子どもたちです。
自分は間違った肉体に生まれてしまったと感じている男子や女子がいます。
彼らは性的不快という自分の現在の性に対する激しい不快感を示します。
一般に性同一性障害の少年は、女の子を連想させるおもちゃ、ゲーム、態度、服装、文化活動が大好きで、ママゴトをしたり、料理を覚えたり、化粧をしたり、宝石を身につけたり、ドレスを着たりしています。
幼い頃、とりわけ2、3歳の頃から女っぽい態度を示すかもしれません。
彼らは女性器のように見せるため、股の間にペニスを挟み込んで男性器を「なくそう」としたり、またしゃがんでおしっこをしたりするかもしれません。
たぶん他の男の子より自分がはるかに同一視している女の子の友達を探そうとするでしょう。
同様に、性同一性障害の女の子は「おてんば娘」という言葉ではとても収まりきりません。
彼女たちはまったく人に隠し立てすることなくペニスに対する憧れを抱きます。
立ち小便をし、声を低くし、クルーカットにあこがれ、レスリングやフットボールのような荒っぽく「男っぽい」試合に参加し、スポーツの英雄を自分の模範としたりして、自分が女ではなく男であることを明らかにしようとします。
「性的自己同一性(訳注・自分が男性または女性であるという自覚)」はほとんどの人にとってあまりにも当たり前のことであり、
あまりに疑問の余地のないことなので、性同一性障害の子どもは特につらい目にあいます。
男子は男子、女子は女子との絆を形成する潜在期の間、GIDの子どもは普通(そして情け容赦なく)他の子どもたちから除け者にされ、ばかにされます。
しかし、最もひどい批判をするのは親たちなのです。
とりわけ女の子になりたいと思っている男の子は父親からしばしば脅しつけられています。
そして一般に、女であることに不快感を抱いている女の子は母親を遠ざけてしまうでしょう。
ある意味で、すべての親が我が子に自分の姿を照らして生きているというのは本当のことでしょう。
私たちはある程度、息子や娘の中に自分の姿が映し出されるのを見たいと思っています。
その点、何といっても自分を最も映し出すものは性に他なりません。
あまり意識していなくても、親はひそかに自分が本当に男らしい人間か、女らしい人間か、恐れや不安を抱いています。
そして自分の息子が女っぽかったり、娘が男っぽかったりするせいで、その恐怖や不安は一層激しく掻き立てられてしまうことになるのです。
その結果、GIDの子どもを激しく非難するのは学校の友達だけではすまなくなります。
最もひどい拒絶は、学校より家庭にいる家族から受けることになるのです。
性同一性障害の原因はまだ明らかになっていません。
最近では遺伝子や子宮内でのホルモンのアンバランスについての刺激的かつ、興味深い研究がいくつか出ています。
また、出生順位や身体の外見が何らかの原因となる役割を果たしているのかもしれません。
親が欲しがっていたのが男子か女子かということも影響を及ぼすかもしれません。
子どもはそのために、「自分は『本来あるべき』性に生まれていない」と感じるかもしれませんし、親が実際に自分に望んでいた性になろうと無意識に努力するかもしれません。
親子の対立、高圧的な母や父の影響、そして親が示すその他様々な病理も影響を及ぼす可能性があります。
しかし明確な原因として証明されているものは一つもありません。
忘れてはならないことは、男らしさや女らしさの「適切な」文化的・家族的スタイルを示そうとしない子どもが全員GIDとは限らないことです。
性同一性障害は治すことが難しい、ごくまれな症状なのです。
恐らく一生この症状は消えないでしょう。
時には性転換手術のことを調べて、実際に手術を受けることもあります。
自分たちを「トランスジェンダー(訳注・性差を越えた人間)」と見なし、
必ずしもこの状態が病気だとは思っていない男女のための支援グループが多くの大都市にあることも留意すべきです。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の心身症にどう対処する?
本書は、わが国のすべての小児科医の方々に、自分たちが心身症の子どもたちへ対応することができる存在であることを認識して頂き、さらに、より深いご理解をして頂くため、また、既に心身症医療に携わっている方々には、ご自分たちの知識を整理して頂けるよう編まれた。
自閉症児を含む三人の子を育てる著者からの読めばきっと元気になる子育てメッセージ。
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身体的症状のある子どもは、実際に病気で苦しんでいるかもしれないことを忘れてはいけません。
かかりつけの小児科医に行って、子どもの苦痛や身体的不満に何らかの医学的原因がないか調べてみることが大切です。
何度も腹痛を訴える子どもの15%が、実際に消化器のどこかに異常があります。
子どもの訴えを真剣に受けとめて下さい。
かかりつけの小児科医に協力して下さい。
まず第一に、小児科医に子どもの病歴を教えて下さい。
小児科医に徹底的な身体検査をしてもらいます。
検査をし、小児科医から「問題は心理的なものかもしれない」といわれたなら、否定したくなるかもしれませんが、その意見を退けたりしてはいけません。
子どもの身体の痛みが身体医学的原因でないことがわかり、しかもその症状が短期間で軽くならなければ、かかりつけの小児科医は恐らく精神科を紹介してくれるでしょう(注・日本では心療内科への紹介が一般的)。
精神療法は、特に個人療法と家族療法を併用すると大変効果があります。
この二つの療法で重点が置かれるのは次のことでしょう。
(1)子どもが身体の病気を適して何を伝えようとしているのか発見する。
(2)葛藤がどんなものであれ、子どもがそれを避けずに、言葉で表現できるように手助けをする。
子どもが、心理的要因が引き金となっている身体の苦痛を示す時、動揺したり、うろたえたりしないようにして下さい。
あなたが悩んでいる姿を見ると、子どもの苦痛はさらに激しくなり、このような症状に一層執着させてしまう結果になるでしょう。
身体の病気を誘発する原因を見つけ出す際には、子どもと一緒にこの作業に取り組むようにして下さい。
あなたが気づいていない、子どもが味わったトラウマ(心の傷)、あなたがあまり重視していない影響が子どもにあったのかどうか確かめて下さい。
あなたは子どもと一緒にこの原因究明の過程で子どもの味方という立場に立つかもしれません。
この作業は自分でも何かをなしうる能力があるという意識を子どもに与えると同様に、親子間の杵を強くしてくれるでしょう。
子どもにとっての素晴らしい模範になって下さい。
苦痛を表す時に、自分にはどのようなパターンがあるのか調べてみて下さい。
心の葛藤を身体を通して表現する傾向が自分にあるのがわかったなら、(考えられる治療を利用し)このパターンを変えるための手段を講じて下さい。
広範囲に及んだり、回数が多かったり、高額な費用のかかったりする不必要な医学的検査は受けないようにして下さい。
子どもの身体の苦痛にあなたが不安を抱くのはいたしかたないことですが、
信頼できる小児科医が身体に異常がないと診断したなら、それ以上身体に苦痛の原因を探しても子どもには何の役にも立ちません。
焦点を心理的原因に変えてみて下さい。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の心身症
本書は、わが国のすべての小児科医の方々に、自分たちが心身症の子どもたちへ対応することができる存在であることを認識して頂き、さらに、より深いご理解をして頂くため、また、既に心身症医療に携わっている方々には、ご自分たちの知識を整理して頂けるよう編まれた。
自閉症児を含む三人の子を育てる著者からの読めばきっと元気になる子育てメッセージ。
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「でもしかたがないんだよ、ママ、頭が痛いんだ!
ずっとめまいもしているし。
気分が悪いんだ。
お医者さんにも僕がどんな状態かわからないんじゃないかな。
お医者さんだってすべて知っているわけじゃないし」
9歳のハリーのいっている通り、
医者もすべてのことを知っているわけではありません。
しかし医者(児童精神科医をはじめとする精神医療の専門家)は、実際にハリーを悩ませている状態にしばしば出合っています。
それは「転換性障害」と呼ばれる、心のストレスが身体の病気へと転換してしまう障害です。
ハリーは実際に痛みを感じていて、両親はその医学的原因を取り除いてもらうため、医者に徹底的な精密検査をしてもらいました。
そして内科医にいわれ、両親は児童精神科医にガイダンスを受けました。
精神科医はハリーの母親も同じように身体的原因がはっきりしない頭痛やめまいをしばしば訴えている点を指摘してくれました。
そしてハリーは、「ストレスに対処するため、母親が行っている『秘密の方法』を見て真似したようだ」というのです。
実は母親のストレスの捌け口として現れていたものだったのです。
「心身症」には長い歴史があり、100年以上もの間、原因不明の身体症状がある患者に関する者浩が数多く出されてきました。
このような病気はひとまとめにして「ヒステリー」という診断が下されていました。
フロイトが診療所を始める時、一番多く治療しようとしていたのがこの苦痛です。
このような身体に現れた苦痛は、他にどのような手段を利用しても表現できない潜在的な心の問題(つらい記憶、無意識の葛藤、時には性的虐待)が身体に現れてきたものと見なされていたのです。
現在、この感情が原因で生まれる苦痛は「身体表現性障害」と呼ばれています。
私たちは、若い人たちの中に身体表現性障害の二つの主なカテゴリーを観察しています。
一つはハリーが示している、思春期になるまでは断然多い「転換性障害(ヒステリー)」です。
普通、この転換された症状(神経的・医学的症状と似た子どもの感覚機能や運動機能における欠陥)は、心理的葛藤やストレスにより引き起こされています。
ほとんどの転換性障害は、就学年齢の間に発生し、少年より少女のほうにほんのわずか多いようです。
一般に症状が現れる期間は短く、症状も一つか二つしかありません。
子どもはしばしば体の衰弱、時には麻痺を訴えます。
歩いたり、話したり、見たり、聞いたりすることが困難になる子どももいれば、「おかしな気分」や手足の感覚の喪失を訴える子どももいます。
このような症状よりはまれですが、実際に席から立ち上がれなくなったり、本当の発作に襲われたように見える症状を示す場合もあるかもしれません。
恐らく症状の中で一番多いのが「痛み」です。
痛みは子どもの身体のどの部分にも発生しますが、最も多いのは腹部です。
そのため腹部の痛みの場合は「転換性障害」とは独立した症候群と考えられています。
しかし腹痛を感じている子どもは、その他の症状も一緒に訴えるのがふつうです。
その最も典型的なものには、めまい、矢神、軽い頭痛、吐き気、嘔吐、胃痛をはじめとする不調感が挙げられます。
身体表現性障害の二つめのカテゴリーは、「身体化障害」と呼ばれています。
この障害が現れるのはたいてい思春期の若者で、思春期前の子どもが発症することはめったにありません。
慢性的で、体の数ヶ所に痛みが現れます。
転換性障害と比べ、この障害はかなり長引き、再発しやすく、症状も数多くあります。
フロイトの時代から、身体表現性障害がある子ども(普通、思春期前の年齢の転換性障害)は、自分で表現したり、直接捌け口を作れなかったりするために生じる感情的ストレスに苦しんでいることが明らかにされています。
このストレスは、家族の死、性的虐待、身体的虐待、無秩序な家庭環境、同じように多くの身体的不満をもつ親や兄弟との対立、
または親とのひそかな共謀関係(例えば、子どもには不適切な一身上の細かなことを打ち明ける親)などの結果として生まれているのかもしれません。
実際にあった身体の疾患が治った後も、転換症状として後遺症が残ってしまう場合があります。
例えば腕を骨折した時の痛みが治った後も消えなかったり、胃腸炎のある子どもは病気が治まった後もずっと腹痛を感じるかもしれません。
子どもは他の手段では表現することができないと思っている心の葛藤を示すため、わざとこのような「正当な」痛みに襲われるのです。
なぜ身体表現性障害にかかる子どもとかからない子どもがいるのか確かなことはまったくいえませんが、潜在的な遺伝子的素因があったり、
または子どもが同じような転換性障害を示す親からその行動を学んだりしたのかもしれません。
心的外傷や虐待は、転換性障害にかかる確率を増やしてしまう傾向があります。
また、ある子どもは、自分の気質または生まれてきた文化やサブカルチャーなどそれが何であれ、そこで感じている束縛のせいで、他の子どもより自分の感情を素直に表現できずにいます。
カテゴリー:子供の心の障害
子供と学習障害
「勉強ができない子」を放置しては絶対にいけない!本が読めない、字が下手なのは「頭が悪い」のではない!家庭でできる子どもの「自信」を取り戻す最新解決策。
親や教師の「気づき」が「学習障害」の子どもを救う。
別に障害とかじゃなくても充分に活用できますね。考え方次第か。。。
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「ケイトは適性検査の成績はとてもいいのに、学校の成績となると目も当てられないほどひどいんです。
身を入れて、もっとしっかり勉強させようとしているんですが、通信教育は相変わらずCとDです。
娘が馬鹿ではないことはわかっています。
怠けてるだけなんでしょうか?」
学習障害は以前考えられていたよりずっと一般的な障害となりました。
もちろんこの障害にかなりの子どもがなっていて、しかもかなりの種類があることには頭を抱えてしまいます。
しかし学習障害についての知識が増えれば増えるほど、治療の方法もますます解明されるようになっていき、
多くの場合、本人にはどうすることもできない学習の障害を不当に子どもの責任にはしなくなりました。
かつて前提だった標準に従えば、読み、書き、計算、情報処理ができないために、馬鹿か怠け者と決めつけられていた子どもも、
現在では特殊な学習上の障害と戦っているのだということがかなり理解されるようになりました。
しかも様々な治療で学習障害の症状は軽くすることができるのです。
きちんと学習できるかどうかは、三つの異なるプロセスの習熟度に左右されています。
その三つに当たるのが「入力」「統合」「投出」です。
「入力」とは、子どもが情報を取り入れる能力のことをいいます(例えば、黒板に書かれた言葉を理解するとか、足し算や引き算について教師が教えたことを吸収すること)。
言葉、数字、指示などを理解できないのは、子どもの知覚・認知の能力を妨げる中枢神経系の障害が原因になっています。
「統合」は、子どもが既に学習した情報や問題解決の手順を適切に思い出すことをいいます。
この「統合」の作用に問題のある学習障害の子どもは、3桁の数字の足し算を左側ではなく、右側から足すことを思い出せないかもしれないのです。
「投出」は、子どもが知っていることを人に伝えるための言語表現や適切な仕草に関連する能力のことをいいます。
「投出」に影響を受けている学習障害の子どもは、なかなか判読できる文字を書くことができません。
このような情報処理の問題(恐らく学習障害より正確な用語でしよう)が、結局子どもたちが学校で直面する最も共通の一般的障害になります(読字障害、綴字障害、計算能力障害)。
運動機能障害(手足の動きがぎこちなかったり、指先が器用に動かせないというような運動機能の障害)、
社会情緒障害(他の子どもの身になって考えたり、理解してあげたりすることができない障害)は、これまでに挙げた学習プロセスの一つ(またはそれ以上)の重い欠陥が原因で生まれています。
学習障害は、トウーレット症候群(チックなど)、てんかんの発作、言語障害のような神経学的原因の症候群と関連している場合がよくあります。
たとえ幼児であっても、運動技能の発達の遅れや困鞄、会話の国難、認知能力における欠陥は、学習障害の重大な前兆かもしれません。
このような症状を無視してはいけません。
なぜなら早い段階で学習障害の診断を下されたほうが、
それだけ早く子どもが適切な治療を受けることができ、学校の準備もできるからです。
子どもが学学習と学校校で惨めな思いをせずにすむようにしておくべきです。
一般に、学校での悲惨な状況は、教室で授業を理解できないからという理由ばかりでなく、学習障害から派生してくる情緒的な問題や社会的な障害からも生まれてきます。
子どもは自分が異常で、愚かで、無能で、内気だと感じ、他の子どもからもそういうレッテルを貼られてしまいます。
学習障害の診断を下すのが遅くなってしまうほど、問題は深刻になっていきます。
興味深いことに、学習障害の子どもの大多数は平均的知能をもっていて、学習障害の影響を受けていない領域に焦点を当てた適性検査では平均以上の得点を取っています。
しかし、欠陥のある領域を気分的に埋め合わせるため、子どもは教室のピエロにならざるを得ないと感じたり、
反抗的な振る舞いをしたり、教師や同級生の注意をそらしたり、
混乱させたりして、自分がきちんと理解できない授業の妨害をしたりするかもしれません。
このような態度はADD(注意欠陥障害)の子どもとも共通しています(ADDの子どものなんと75%に学習障害があると指摘する研究もあります)。
まず第一に、過活動や衝動性という特徴をもつADDの子どもはありあまるエネルギーを自然と授業を妨害するのに使い、
当たり前のことをやっていては自分に向けられることのない関心を得ようとするかもしれません。
一般に行儀が悪く、学力の劣った息子や娘に対して家族が悩んだり、非難したりすると、学習障害の子どもの情緒的な問題はひどくなってしまう恐れがあります。
不安、うつ病、自尊心の低さ、孤奴は多くの学習障害児に待ち受けている悲しい運命なのです。
早期の診断が非常に大切なので、親には学習障害を知らせる警戒信号にぜひ敏感になってもらわなくてはなりません。
その主な信号は子どもの学力と知能が一致していないことです。
このような状態がすべて学習障害の結果というわけではなく、単に社会、感情、家族などの問題が原因となっているかもしませんが、
少なくとも子どもに学習障害の検査を受けさせる目印にはなります。
子どもには学習の仕方に違いがあり、それぞれの教科に対する才能にも優劣があり、このどちらも学習障害の症状とはいえません。
しかし現在では、このような情報処理の障害(学習障害)のための検診は、精密で、完備されたものになっているので、恐らく学習障害の原因が何か指摘してくれます。
学習障害と診断されるかどうかは別にして、子どもの知能と学力の間に不一致があることが証明された場合には、必ず学習障害の検査を受けさせるべきです。
学習障害についてはとりわけ治療面で数多くの発見がなされてきました。
しかし、この障害の決定的な原因は依然として私たちにはわかっていません。
この障害はある程度、遺伝することが示唆されています。
また学習障害の子どもの脳の「配線」が普通とは少し異なっているという証拠も出てきています。
しかし、脳の組織は複雑すぎて完全に理解されてはいないので、ここでも決定的なことは何もいえません。
妊娠中の母親の麻薬やアルコールの乱用、難産、出産時の子どもの超低体重などいくつかの危険因子も指摘されていますが、学習障害の子どもの中にはこのような原因が証明されていない例もあります。
このように学習障害の原因は依然として謎ですが、治療面では長足の進歩を遂げてきました。
学習障害の子どもの親は、この治療の領域に焦点を当て、エネルギーを注ぐのが賢明です。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の不眠症の対処法
睡眠障害とは何か、最新の治療法や睡眠薬とのつきあい方などを医療スタッフに向けて第一人者が概説するガイドブック。
若い世代や高齢者の睡眠障害に関する情報は教育・福祉の場での問題解決や対応にも役立つ。
疲れ過ぎず、睡眠は十分取り、規則正しい生活を送ることが、この病気から少しでも逃れる一方法だと思っています。
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あなた自身が抱いている不安が子どもの不眠症の一因にならないようにして下さい。
いつも冷静さを失わず、眠ったり、習慣を守ったりするよい手本を示して下さい。
子どもがいつまでも起きていないように、家庭生活をあまり不規則にしたり、騒々しくしないよう注意して下さい。
子どもを苦しめている恐れのあることについて子どもに尋ねて下さい。
学校でいじめはあるのでしょうか?
最近、引っ越しましたか?
子どもは友人や勉強のことで悩みを抱えていないでしょうか?
不合理であることがわかったすべての恐怖について子どもを安心させてあげて下さい。
ベッドの下に怪物はいないこと、危害を加える人間は誰もいないこと、家の中にいればずっと安全でいられることを子どもに示してあげて下さい。
不眠症が1ヶ月以上続いているなら、専門家に助けてもらうことが重要でしょう。
家族療法が必要かもしれません。
この治療を受けることで、あなた方親子には子どもの隠された不安を見つけだすチャンスが生まれてきます。
行動療法も大変有効です。
短期間、薬が処方されるかもしれません。
催眠療法も効果があるかもしれません。
医療の専門家は、あなたの子どもが適応睡眠障害で苦しんでいるのかどうか教えてくれるでしょう。
この睡眠障害には離婚、病気、愛する人の死去のようなストレス要因が必ず関連しています。
このようなトラウマに関連する葛藤を子どもが解決する手助けをしてあげることが重要で、再び正常な睡眠をとれるようにするには、この間題をまず解決しておかなくてはなりません。
夢に見たばかりの出来事は発生せず、家の中では親と一緒なのだから安全であるといって子どもを安心させて下さい。
子どもと緒に、クローゼットやベッドの下を調べ、子どもを苦しめる怪物がいないことを理解させて下さい。
悪夢がひどくて、いつまでもなくならない場合には、専門家に診てもらう必要があるかもしれません。
治療の中心は不安を軽くすることで、時には短期間の薬物療法を利用するのが賢明です。
悪夢はほぼ例外なく無意識の感情と関係があることを忘れないで下さい。
子どもの人生や成育歴についてあなたほど知っている人間は誰もいません。
治療の手助けをするために、あなたが子どもについて知っている情報をセラピストに提供する準備をしておいて下さい。
子どもが錯睡眠(睡眠時遊行症か睡眠時驚愕症)の場合
「子どもの頭はどうかしている」と思ってはいけません。
錯睡眠の子どもがひどい情緒的な問題をかかえていることはめったにありません。
怪我などをしないようにする手段が必要です(扉や窓に鍵をかけたり、階段の一番上に安全柵を設けるなど)。
睡眠時遊行症が現れている間は、子どもの目を覚まそうとしてはいけません。
周囲にぶつかって怪我をするような物体がないなら、子どもをそのままにしておいて下さい。
このような症状が現れる時刻がだいたいわかったなら、その15分前くらいに起こしてあげれば、症状の発生を完全に避けられるようにしてあげられるでしょう。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の睡眠障害
睡眠障害とは何か、最新の治療法や睡眠薬とのつきあい方などを医療スタッフに向けて第一人者が概説するガイドブック。
若い世代や高齢者の睡眠障害に関する情報は教育・福祉の場での問題解決や対応にも役立つ。
疲れ過ぎず、睡眠は十分取り、規則正しい生活を送ることが、この病気から少しでも逃れる一方法だと思っています。
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夜、ぐっすり眠れることは大人はもちろん子どもにとっても、心の健康を計る上で指折りの信頼のおける優れたバロメーターです。
不眠症、悪夢、比較的まれな「錯睡眠(睡眠時遊行症、睡眠時驚愕症)」のいずれであれ、普通子どもがなかなか寝つかれないのは、
心のより深いところに隠されている不安や身体の病気があることのシグナルです。
子どもの睡眠障害のせいで家庭全体が混乱してしまうかもしれません。
しかし、特別な配慮が必要な睡眠障害は、ほとんどありません。
子ども全体の3分の1以上が、人生のある時期に睡眠障害を経験していますが、大方ひとりでに治っています。
午前3時に子どもにお乳をあげなくてはいけないように、幼児と親の睡眠時間は必ずしも一致していませんが、
赤ちゃんの生活の大部分は睡眠にとられ、1日の60%から70%は眠っています。
その理由の一端は、赤ちゃんの発育が(精神的にも肉体的にも)あまりに急激なために、それだけ多く眠る必要があるからです。
赤ちゃんは外から見ればすやすや眠っているように見えますが、その内面では生物的発達が急激に進んでいます。
1歳になるまでに、ほとんどの赤ちゃんは1、2度軽い昼寝をするだけで、一晩中目を覚まさずに眠るようになります。
大きくなるにつれて子どもの昼寝の回数は少なくなります(普通、2歳児は目に一度昼寝をするだけで十分です)。就学年齢の子どもは夜平均12時間の睡眠をとっています。
子どもの睡眠パターンは多くの原因で妨げられてしまう恐れがあります。
乳歯がはえるむずがゆさ、身体の病気、腹痛、摂食障害、個人の生物学的気質、分離不安、騒々しい(無秩序な)環境もその例で、
年長になるとADD(注意欠陥障害)、不安、うつ病といった障害も挙げられるようになります。
子どもの睡眠パターンを理解し、そのパターンを乱す原因を指摘できることにかけては、親こそ最高のセラピストです。
結局、寝起きする赤ちゃんと片時も離れず関係を保っているのは父親と母親なのです。
泣いている子どもをあやすために午前3時か4時に毎朝起きなくてはならない親ほど、子どもの正常な睡眠パターンを知っている人間はいません。
赤ちゃんは目を覚ましている間はずっと親にそばにいてもらいたいと思っていますが、親が離れるとどれくらいの不安を示すのか、親以上に知っている人間は誰もいないのです。
子どもに一番多い睡眠障害は不眠症で、
「最低1ヶ月間、夜眠れなかったり、睡眠状態を保てなかったりすること」
と定義されています。
不眠症はほぼ例外なく、子どもが環境の中に抱えている困難と関連しています。
不眠症の子どもは親に依存しすぎていて、昼間は居眠りが多く、親の不安を自分も吸収してしまい、
いつもと違う食事のパターンに慣れるのは困難で、学校、友人、兄弟のことで問題を抱えています。
あまりにも恐ろしい悪夢を見るため、寝るのを怖がることもあります。
しかし、ほとんどの子どもに不眠症の治療は必要ありません。
睡眠不足を調整するために必要なことは何でもやってみることによって、症状はたいてい自然と治っていくからです。
親は子どもの不眠のことであまり神経質にならず、自分自身が冷静で、しっかりとした手本になり、十分な睡眠時間が必要であることを身をもって示すことで、子どもの役に立てるかもしれません。
親は日常的に子どもの見本になるべきです。
テレビの深夜放送のような娯楽に誘惑されてはいけません。
恐らく不眠症の次に多い睡眠障害は「悪夢」でしょう。
どんな子どもも悪夢を見ることがあり、子どもの50%が少なくとも人生のある期間に定期的に見ています。
悪夢は眠った直後に見ることはほとんどなく、夜も一番更けたREM(急速眼球運動)睡眠時に見る傾向があります。
夢のほとんどは身体に危害を加えられることに対する恐怖に関連した内容で、子どもは夢の中で事故にあったり、怪物や幽霊に追いかけられたり、暴力を振るわれたりします。
一般に、悪夢は子どもの抱えている不安な感情についての葛藤には表現を与え、不安の捌け口となっています。
成長し、成熟すれば、子どもは目を覚ましている間にそれ以外の、びくびくさせられることのない手段を利用して、不安を解消できるようになるでしょう。
悪夢を見た後や見ている最中、子どもはすぐ目を覚まし、夢を鮮明に思い出します。
普通、意識ははっきりしていて、混乱してしまうことはありませんが、ふるえあがったり、うろたえたりします。
再び寝かせるためには子どもにかなり安心感を与えなくてはならないかもしれませんが、眠れば再び悪夢を見るようなことはなく、あとは朝までぐっすり眠ることができるでしょう。
錯睡眠(睦眠時驚惜症と睡眠時遊行症)の子どもは悪夢を見る子どもより数はずっと少ないのですが、子どもも親もはるかに悩みが大きくなってしまいます。
悪夢と比べ、錯睡眠は寝入ってからあまり時間の経たないうちに見る傾向があり、普通眠って3時間以内(寝入ってからREM睦眼に移行するまでの間)に発生します。
睡眠時驚惜症(夜驚症とも呼ばれる)はうまい命名の仕方で、突然、子どもは叫び声をあげて目を覚まし、気持ちを激しく動揺させ、走り回ったりして、けがをする危険があります。
睡眠時驚惜症に苦しむ子どもは意識障害を起こし、パニック状態になり、親がなだめても残念ながら簡単に落ち着かせることはできません。
しかし、朗報が一つあります。
それは、一般に子どもは自分がやったことをすっかり忘れて、翌朝には何があったのか覚えていることはめったにないことです。
同様に、睡眠時遊行症も睡眠の初期の段階で起こり、やはり子どもは自分が何をやったのかほとんど記憶していません。
一般に夢遊病者はうつろな表情で、にらみつけるような顔つきをし、自分に何かを伝えようとしている人には反応を示します。
この障害の最高の解決策は、静かに子どもをベッドに戻し、この症状が現れている間は目を覚まさないようにしてあげることです。
不眠症や悪夢と比べ、一般に睡眠時驚愕症と睡眠時遊行症は不安に対する反応ではなく、むしろ(時には向精神薬、発熱、不眠症の期間に対する)身体的な反射反応か、または遺伝的体質のどちらかが原因のように思えます。
ここで必要なのは心理的予防措置より身体的予防措置です。
例えば、階段の一番上に安全柵をつけて子どもが落ちないようにしたり、子どもがぶつかる恐れのある危険物を床や部屋に置かないように注意して下さい。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の想像上の仲間に、どう対処すれば良いのか?
アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなど世界各国で支持され、注目されているシュタイナー教育の実践編。
子供の魂を育てる教師の在り方、学校の在り方が明快に示される。『シュタイナー教育の基本要素』姉妹編。付:1~12学年までのシュタイナー学校カリキュラム例。
子どもを理解する/精神科学的人間認識の観点からの教育実践/学校の運営/付録(学年毎の主要授業の例/一週の科目時間数の例)
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想像上の仲間にどう対処したらいいか、答えは「何もしないこと」です。
この姿の見えない友達と付き合うことを子どもに許してあげて下さい。
普通、この付き合いは子どもが環境にきちんと順応するために行われていることを思い出し、子どものプライバシーを尊重し、想像上の生き物(または生き物たち)は8歳になるまでにほぼ確実に消えていくことを確信して下さい。
子どもが繰り返し不作法な振る舞いをしたり、その振る舞いを想像上の仲間のせいにしているなら、
子どもに不信感を突き付け、穏やかだがきっぱりと自分が適切だと思うものならどのようなものでも罰を与えて下さい。
想像上の仲間が専門家の診察を必要とする深刻な障害の徴候であることを示しているのは、次のような場合に限られます。
(a)想像上の仲間が9歳や10歳になっても消えない場合。
(b)想像上の仲間が温かく、親切で、力になってくれる仲間ではなく、悪く、破壊的で、自滅的な行動を自分にさせようとしていると子どもが思っている場合。
(C)想像上の仲間が子どもの人格に乗り移ったように思える場合。
一般にこのような症状はネグレクトや虐待を受けた子どもに発生し、解離性同一性障害(以前は多重人格と呼ばれた)として知られている障害をもつ子どもに見られる交替人格の初期の前触れなのかもしれません。
しかし、これはごくまれなことで、想像上の仲間のいる子どもの圧倒的多数は、そのような心配をする必要はありません。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の想像上の仲間
いつまでも疲れがとれない、通勤電車で激しい動悸に襲われる、緊張すると下痢をする―こんな身体症状の背景に心の病気が潜んでいることがあります。
ストレスや心の病気による身体不調や異常行動を事例で紹介。
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子どもは遊び、夢、秘密の考えの中で、自分の想像を楽しんでいます。
子どもの想像力はたくましく、独創的で(子どもが実在していると思っている目には見えない仲間、友人、ペット、その他の生き物はいうまでもなく)様々な冒険や可能性を頭に思い浮かべています。
実際、子ども全体の3分の1から半分は、自分には何らかの想像上の仲間がいると思っていて、盲目の子どもにもこのような仲間がいるのです。
この仲間は理想的な遊び相手かも、主人公を救う魔法使いの妖精かも、言葉をしゃべる大きな青い馬かもしれません。
種々様々な人間、動物、小妖精と遊んでいる子どももいれば、一人の完璧な友人を想像している子どももいます。
親はこのような不思議な生き物の気配に気づいても、心配すべきではありません。
たいていは、子どもが想像力を健全に働かせている証拠なのですから。
空想上の仲間は、何らかの危険な慢性的病気の徴候というより、心の中にあるプレッシャー、希望、矛盾、夢、欲望に取り組もうとする健全な努力の証であることが多く、
子どもが大切にしているテディベア、毛布、人形などのおもちゃ(心理学者のいう「移行対象」)と似たものなのです。
また、想像上の仲間は子どもの親離れを助け、孤独や疎外感も癒してくれます。
この仲間は幼い子ども(たいていは大人の気紛れな態度にすぐ絶望感を抱きやすいものです)に、しばしば他の人間や事物を自分が支配しているという最初の歓迎すべき体験も与えてくれます。
自分一人だけの仲間を想像している子どもは、芸術家と同じように、多くの葛藤や振る舞いを具体的に表現し、解決するための素晴らしい創造的方法を利用しています。
この他人の目からは見えない友人は、悪い習慣を見つからずにうまくやってのけたり、禁じられている「行儀の悪い」ことができたり、
または子どもが恥ずかしかったり、秘密にしておきたかった考えや計画を表現できるかもしれません。
「いけない」衝動や振る舞いをこの仲間に空想の中で自分の代わりにやってもらうことで、子どもは不安の捌け口をつくり、自分自身をもっと受け入れられる気持ちになるのです。
こうすることで、子どもは行動の善悪を区別し、もっと前向きに自分を批判できるようになり、健全な良心を培っていくことができます。
とりわけ想像上の仲間は、個性化と愛着の間の避けては通れない対立、すなわちすべての人間が生まれてから死ぬまでの間、様々な方法で取り組んでいる対立に子どもが対処するのにも役立っています。
たいてい、想像上の仲間は他の人には秘密にしている存在です。
彼らは子ども部屋の中、ベッドの下やクローゼットの中に住んでいます。
しかし、外に連れ出されることも時々あります。
人から尋ねられると、ほとんどの子どもは想像上の仲間が実際には存在していないことに気づきますし、6歳から8歳までには消えてしまいます。
空想上の仲間を思い浮かべるのは一人っ子が多いように感じますが、恐らく彼らは必要な仲間となっているのでしょう。
虐待を受けたり、育児放棄(ネグレクト)された子どもたちもしばしば想像上の友達をもっています。
しかしそれは彼らの病理を示すものなのではなく、彼らの苦悩や孤独を慰めてくれるものなのです。
しかし、想像上の仲間が9歳から10歳以上になってもまだ消えずに残っていて、子どもを怖がらせたり、破壊的な行為を「実行させたり」するごくまれなケースは(そういう例は虐待されたり育児放棄されたりした子どもに最も多いようです)、
もっと重い障害のまえふ前触れであり、専門家のケアが必要になります。
カテゴリー:子供の心の障害
内気な子供に対する対処法
アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなど世界各国で支持され、注目されているシュタイナー教育の実践編。
子供の魂を育てる教師の在り方、学校の在り方が明快に示される。『シュタイナー教育の基本要素』姉妹編。付:1~12学年までのシュタイナー学校カリキュラム例。
子どもを理解する/精神科学的人間認識の観点からの教育実践/学校の運営/付録(学年毎の主要授業の例/一週の科目時間数の例)
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内気だからといって、子供を批判してはいけません。
知らない人と出会う社交的集会なとの催しに出かける前には、
内気な子どもに催しに出席している人たちのことやそこで行われる活動を、親が落ち着いて細繁に説明してあげることがしばしば有効です。
できるなら、子どもが行ったことがあったり、おそらく以前楽しんだことのある催しに出連づけて説明してあげて下さい。
また、催しで行われることや、子どもが話したり、実行したりすると予測されることのリハーサル(予行演習)をするのもいいかもしれません。
予行演習は子どもが新しい状況を克服するのに非常に効果的な場合があります。
新しい経験を積ませるため、できるだけ内気な子どもを小さなグループや集会に多く参加させて下さい。
できるなら、子どもの知り合いで、安心感を抱ける大人か子どもを少なくとも一人は加えておくようにして下さい。
できるだけ大きなグループは避けで下さい。
一度に膨大な数の人に対面させるのではなく、個人的な出会いに重点をおいて下さい。
「プラスの強化」が内気な子どもにはとりわけ効果的です。
どんな小さなことでも、うまくいった時には必ずほめたり、励ましたりして下さい。
人と競争する必要のない音楽、芸術、スポーツクラブ、キャンプは、内気な子どもにとって素晴らしい体験になることが多く、
「人より劣っている」「勝てない」といった気分を味わうことなく、達成感や仲間意識を抱けるようになります。
このような手段を実行してもうまくいかない子どもには、認知行動療法に関連した「脱感作療法が必要かもしれません。
以上説明した手段でも改善が見られない子どもには、軽い精神安定剤が処方されることがあります。
一般に、内気は病気というより、その人物のもつ性格特性であることのほうがはるかに多いということを忘れてはいけません。
性格を変えようとするのはどんな人間にとっても難しく、普通そのようなことをするのは間違いで、かえって子どもを混乱に陥れてしまいます。
実際、内気なこともまさにその子ども本来の正常な部分なのです。
ところがこのような強制からは、自分の内面にあるもの(内気さ)が「間違い」か「悪い」もの、さもなければ他人に受け入れられないものであると教えることにしかならないのです。
ここでも、あなた自身が内気なことに苦しみや悩みを抱いているからといって、子どもも同じように悩んでいるとは思わないようにすべきです。
子どもがありのままの自分でいられるようにして下さい。
忘れてはならないことは、内気な人間と社交的な人間のどちらが幸せかは表面だけではわからないということです。
カテゴリー:子供の心の障害
内気な子供
ソーシャルスキルとは、「良好な人間関係をつくり保つための知識と具体的な技術やコツ」のこと。
親しい人間関係がもてない、人の身になれないという現代の子どもたちに、この教育がどのように役に立つのか。心理学の理論をもとに簡潔にまとめました。
変化の激しい社会の中で、ソーシャルスキルの乏しい子ども達が多すぎる。そのような子ども達を理解し、集団に溶け込み、みんなと共に学び成長できるためにも是非読んで見る価値のある本です。
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「さあ、シェリー、あなたのお誕生パーティーなのよ、 出てらっしゃい。
お友達もみんな来てますよ。
あなたがいなければパーティーは始められないのよ。
さあ、お願い、もう部屋から出てきて。
怖がることなんてちっともないのよ!」
6歳のシェリーがしりごみしてしまうのはこれが初めてのことではありません。
家に訪ねてくる同じ年齢の子ども、親戚、家族の友人であれ、または母親とショッピングモールに出かけた時に出会う見知らぬ人であれ、彼女は人を避けようとしてしまうのです。
他人が怖いようなのです。
シェリーは社会に適応できない人間なのでしょうか?
これからの人生もずっとこのような情緒的な問題に苦しめられることになるのでしょうか?
必ずしもそうとは限りません。
実際、多くの研究から子ども全体の実に50%が内気さに関係する特徴を現していることがわかっています。
明らかに、かなりの数の正常な子どもが、多くの人と出会う状況で恥ずかしそうな様子を見せています。
内気は様々な発達段階における正常な反応です。
例えば、生後7ヶ月から9ヶ月の幼児が母親や父親以外の人間を信用しないのは自然なことです。
同様に、2歳頃に分離不安が起こる時にも、子どもは再び見慣れない人を避け、恥ずかしそうにしています。
生まれつき内気そうに見える子どももいます。
それは人格の根本的特徴であり、このような子どもは人生のかなり、または一生、おとなしい傾向があるようです。
正常といえる気質はかなり広い範囲に及んでいることをぜひ忘れないで下さい。
おとなしい子ども、にぎやかで社交的な子どものどちらもいたって正常かもしれません。
ここでもやはり、親は子どもに特有の感情表現の仕方に敏感になる必要があります。
その子どもには当てはまらない基準を押しつけ、その基準に従った振る舞いや反応ができないからといって、すぐに不安になったりしてはいけません。
これまでにも内気な子どもに関する研究は数多くあり、その性格が生まれつきのものなのか、それともしつけの結果なのか選り分けようとしてきました。
このような研究によると、内気な子どもは少なくとも片方の親が内気な性格であることが多いのが明らかになりました。
内気な親は、新しい状況に巻き込まれることはなんとしても避けるべきだという強いメッセージを子どもに伝えています。
彼らのキーワードは「用心せよ」であり、
そのため子どもはあまり知らない人や新しい状況に遭遇する度に不安になってしまうのです。
内気、不安、社会恐怖の間には、重なり合う部分があることもわかっています。
最初は正常な特徴だった内気さが、外からの影響を受けてひどくなってしまい、一生治らないかもしれない極度の不安、心配、社会的引きこもりを特徴とする病気になってしまう危険性のあることもわかっています。
このような外部の影響は、親の病気や死により受けたトラウマ(心の傷)から児童虐待や育児放棄(ネグレクト)まで様々です。
皮肉なことに、子どもの気持ちをすぐに改めさせようとして、問題をさらに複雑にしてしまうのは親なのです。
内気な子どもを相手にするのは、とりわけ自分も内気な親にとっては難しいかもしれません。
このような親は自分の個人的体験から子どもが感じていることに気づき、その状況を改めさせようとするため、子どもを怒ったり、批判的に対応したりしてしまうかもしれません。
あいにく、このような怒りや批判はまったくの逆効果になってしまうのが通例で、手どもを以前よりはるかにひどく内気な人間にしてしまいます。
カテゴリー:子供の心の障害
強迫性障害の子供には、どう対処するか
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まず第一に、心気症患者も本当の病気になることがあるのを忘れないで下さい。
子どもの不満を真剣に受けとめ、優れた小児科医に身体的原因があるのかどうか診察してもらって下さい。
子どもの身体的不調の訴えが心気症のせいであると判明したら、儀式行動、強迫観念、強迫行為の場合と同様に、家族の生活子どもに支配されてしまってはいけません。
心気症の子どもにはやっていいことの限度を決め、生活にきちとした規律を与えることが大切です。
共感は示しても、家事にっての役割をきちんと決め、子どもの体調が万全でなくても学校にわせる必要があります。
心気症の子どもに媚びてしまうと、子どはこの障害を自分に注意を向けさせるための手段としてますます活用するようになり、それが子どもに対する家族の怒りや憤懣を膨ませてしまいます。
子どもの健康や幸福について不安に思ったとしても、我慢できない行動には厳しい態度をとって下さい。
心気症のほとんどは前思春期までにはなくなりますが、数週間以上も想像した病気についての不満がなくならないようなら、専門家の助けが必要かもしれません。
セラピストは、心気症と同じような症状をもつ他の精神科疾(不安障害、うつ病、強迫性障害、分離不安、不登校、これよりずっとまれですが精神病の障害)を鑑別診断してくれるでしょう。
一般に、個人療法や家族療法が心気症の症状を軽くするのに役立ちますし、たいてい時を経れば自然とよくなっていきます。
心気症患者の不安は、心気症だけが原因で生まれてくることはめったにありません。
普通、その不安は、他の症候群の一部として現れています。
その症候群の治療をすれば、当然心気症の症状もなくなくなるでしょう。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の心気症
いつまでも疲れがとれない、通勤電車で激しい動悸に襲われる、緊張すると下痢をする―こんな身体症状の背景に心の病気が潜んでいることがあります。
ストレスや心の病気による身体不調や異常行動を事例で紹介。
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「ママ、気分が悪いんだ。
ほんとだよ。
おなかは痛いし、頭もぼうっとしているんだ。
今日は学校には行けないよ。
お願いだから学校には行かせないで。
本当に具合が悪いんだから……」
母親はビリーの体温を再び計ってみましたが、まったくの平熱です。
額も熱くありませんし、元気そうな様子です(顔色も悪くありません)。
では、ビリーは何を避けようとしているのでしょう?
彼の不平をどれくらい深刻に受けとめなくてはいけないのでしょう?
医者に電話すべきでしょうか?
また前回と同じように、(ビリーの通学態度のことを除き)医者はどこも悪いところはないというのでしょうか?
やりたくないことを子どもが避けようとする上の古典的な例を除いて、普通、心気症は、子どもとは結びつけられていない病気です。
しかし、テレビからインターネットまであらゆるメディアが(ハンバーガーや卵、新種の結核菌、エイズ、次々と変種が現れるインフルェンザウイルスで発病するかもしれないと伝えられている)今までまったく知られていなかった病気についての恐ろしい警告を次から次に流し続けている現代、
大人だけでなく子どもにも心気症の有病率は増えているように思えます。
自分がかかってしまうかもしれない病気について、子どもはとりとめもなく想像を膨らませていきます。
ある8歳くらいの男の子は、自分は「空気病」にかかっていると言い張りました。
空気中の汚染物質が細胞を毒素でいっぱいにしているというのです。
この病気にならないように、彼は母親に汚染された空気を濾過するマスクを買ってほしいと訴えていました。
もう一人の9歳になる女の子は、一度かかると何日も学校を休まなくてはいけない頭痛を起こすウイルスを保菌していると思い込んでいます。
そのため、お金のかかる医療検査を何度も受けました。
いずれの検査でも身体的原因はわからなかったのですが、検査を受ける度に彼女や家族の生活はひどく混乱してしまいました。
心気症は患者だけでなく、看護しなくてはならない家族にとっても厄介なものなのです。
しかし、身体の不満を決して軽く扱ってはいけません。
とれない苦痛、身体の悩み、治らない病気について不平を述べる子どもは必ず医者に検査してもらわなくてはなりません。
しかし身体的原因が特定されなかったり、診断が下せない時は、その不満は何らかのことを象徴していると考えて差し支えありません。
儀式的な行動や強迫性障害と同じように、身体についての不満の背後には、子どもがどうやって表現したらいいのかわからずにいる恐怖、怒り、不快感が隠されています。
心の奥深いところに潜む、無意識の問題が身体症状や病気についての不安に置き換えられているのです。
この置き換えがしっかり根づいてしまっているかもしれません。
子どもが想像する病気への執着は無意識のもので、大変強硬に嘘ではないと言い張るので、心気症患者を見て身体の病気ではなく心気症だと推測するのは実質的に不可能です。
なぜ心気症になる子どもとならない子どもがいるのか、理由ははっきりしていません。
確かに、兄弟や親が重病にかかっている(またはかかっていた)家庭で育った子どもは、病気になれば関心や注意を自分に向けてもらえることがわかっているので、それが自分がかかるかもしれない病気のモデルになっています。
実際、子どもは「ずっと病気の」兄弟をひどくうらやむようになり、自分が家族の中心的存在だともっと思い込めるようにするため、
「自分も病気ならいいのに」と思うのかもしれません。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の強迫性障害
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自分自身、そして母親や父親など自分の人生に深く関わっている人物の身を守るために、儀式的または反復的な振る舞いをかたくなに守らなくてはいけないと思い込んでいる時期がほとんどの子どもにあります。
就学前の子どもは、ぬいぐるみの動物を大きさ、色、動物の種類に従って非常に正確な順番で並べ、この儀式が終わって満足するまでは眠らないかもしれません。
決められた通りに、決まった服を着なければ、幼稚園に行こうとしない子どももいるかもしれません。
「嫌よ、ママ。
ピンクのシャツの上には青いセーターって決まってるの!」。
大人にとってはばかげているように見えますが、子どもがこのような振る舞いを大変重要だと思っているのは単純な一つの理由のためです。
それはある程度周囲の環境を自分の手でコントロールしているという意識をもつためで、このような状況を作らなければ子どもは耐えられないほど当惑してしまうでしょう。
幼い頃は、人生はほとんど自分の思い通りにいかないので、子どもはある種の儀式行動を作り、それをかたくなに守ることで、
自分は大人の決断や不可解な環境に完全に支配されていないという気持ちをもつことができるのです。
成長するにつれて、子どもは儀式的、または強迫的な振る舞いをやめて、
自分の権利を主張し、世の中にその権利を行使するといったもっと大人らしい手段を利用するようになります。
普通、小学校に入学するまでに、強迫的な振る舞いはすっかり影を潜めます。
しかし成長していく過程で壁にぶつかり、子どもを脅かしたり、または無力だと感じさせる状況が発生した時、儀式行動が復活してきてもおかしくありません。
再び、親指をしゃぶりだしたり、ピンクのシャツの上に青いセーターを着なくてはいけなかったり、小さな子どもなら歩道の割れ目の上を踏んだ瞬間に死んでしまうと思うようになってしまうのです。
大きな不安を抱いている子どもにとって、このような儀式的な思考や振る舞いは「強迫観念」や「強迫行為」になります。
強迫観念とは、無意味で、不必要で、うっとうしいことがわかっているかもしれないのに、やむにやまれずに繰り返し思い浮かべてしまう好ましくない思考、イメージ、衝動のことです。
しかし大人とは違い、強迫観念にとらわれている子どもの多くは、
自分の振る舞いが無意味であることに気づかず、それが議論の余地のない真実だと思い込んでいることを忘れないことが重要です。
強迫行為とは、子どもが強迫観念に反応して実行してしまう活動や行動のことで、しばしば自分や家族、友人を守るという内面で知覚された義務を果たすために実行する活動や振る舞いのことをいいます。
「歩道の割れ目を踏んだら、ママの背骨が折れてしまう」という強迫観念は、いつも歩き方に注意しなければ母親に危害を加えてしまうと子どもに信じ込ませています。
ゆえに、強迫行為は歩道の割れ目を踏まないようにすることなのです。
この簡単な例からもピンとくるかもしれませんが、子どもが内面で感じている義務は、歩道を決められたように歩いて母親を救うというばかりでなく、
自分が抱いているとは信じたくない心の奥深くにある怒りの衝動から母親を守ることなのかもしれません。
つまり、強迫行為はほぼ例外なく、一見するより複雑な内容が組み込まれていて、他にどうすることもできないと感じているために子どもが助けを求める複雑な「防衛機制(自我を苦痛・不安から護るための無意識の反応)」であることが多いのです。
強迫観念は相互依存関係にある強迫行為なしに生じることはめったにありません。
この二つは密接な関係にあるのです。
このような儀式行動が本格的に強迫的なものになると、多くの不幸なやり方で子どもに手かせ足かせをはめ、家族全体にもひどい悪影響を与えます。
明りを左手でしかつけられない子ども、浴室を通る度に手を12回洗わなくてはいけない子ども、赤い(または緑、白い)色をした食べ物が食べられない子ども、6回アイロンをかけなければ服を着られない子どもなどがその例です。
なるほど、子どもの頭がすっかりおかしくなったと考えている親にも同情してしまいたくなります。
現在、強迫性障害(OCD)は様々な面から研究が進められていますが、その原因は相変わらず厚い神秘のヴェールに包まれています。
遺伝子的要因と同様に、子どもが脳内のセロトニン、ノルエビネフリン、ドーパミン(「快楽」ホルモン)などの神経伝達物質をきちんと活用できない体質上の欠陥との関連を示す証拠も提出されています。
パーキンソン病の症状に似た脳の形態学的異常にあるとの証拠もあります。
強迫性障害の子どもの大多数がある程度回復しますが、多くの患者はこのような状態が一生の間におさまったりぶり返したりしているように見えます。
まったく回復の兆しが見られない人も数%います。
例外なくいえることは、強迫性障害の子どもは非常に神経質であるということだけです。
最後に、最善で最も効果のある治療法を提案しておきます。
(1)強迫性障害の子どもが家族に与えている苦痛や不快感がどのようなものであれ、子どもの苦しみのほうがはるかに大きいことを心に留めて下さい。
子どもがこのような反復的な考えや行動にとりつかれている場合、まず最初で最善のアプローチは、必ず思いやりを示すことです。
子どもが本当に自分ではどうすることもできないと感じている遍巌行為を不当に罰したりしなければ、その状況は自然におさまっていく可能性があることを忘れてはいけません。
(2)強迫性障害と似た特徴や症状を示す精神障害が他にも数多くあることを覚えておくべきです。
他の障害の可能性を専門家に鑑別診たん断してもらうまでは、強迫性障害と簡単に結論を下してはいけません。
似た症状のある障害には、慢性うつ病、恐怖症、PTSD、精神分裂病、トウーレット症候群、心身症があります。
(3)強迫性障害の子どものいいなりになってばかりいると、家族の怒りが膨らみ、結局、子どもをとりかえしのつかない状態にしてしまう恐れがあります。
また、子どもの振る舞いが家族の注意を引きつける手段としてますます強化される可能性もあります。
それがまた、家族をさらに激しく怒らせてしまう原因となり、子どもも自分の振る舞いがやめにくくなってしまいます。
つまり、心からの思いやりを示し、強迫性障害の子どもの苦しみを常に理解しようという気持ちから行う限り、
子どもの振る舞いを阻止するのは、結局、子どもにも家族にとってもいい場合が多いのです。
(4)一般に、専門家の助けが不可欠です。
専門家は強迫性障害と重なり合う症状のある精神障害を鑑別診断し、正しい治療を処方してくれるでしょう。
(5)普通、治療では個人療法が実施されます。
様々な認知療法や行動療法も効果があることが証明されてきました。
家族療法や家族支援も必ず必要になるでしょう。
(6)向精神薬の投与は、強迫性障害の治療でも重要になってきました。
現在、アナフラニール、プロザック、ルボックス、ゾロフトのような薬が最も広く利用されています。
それらの薬は症状を軽くし、子どもに関わる人全員に一息つかせてくれます。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の深い悲しみに対して、どう対処するか
子どものストレスは親のストレス。親のストレスは子どものストレス…。親子ともに強くなって、ストレスの悪循環を元から断ってしまおう。
レビューを見る(1)子どもの年齢によって、親は死や葬式の話に子どもも加えてあげるようにすべきです。できるだけ簡潔に、温かく子どもの質問すべてに答えてあげて下さい。
(2)子どもにできるだけ同情を示す必要があります。
非合理だったり、怒っているように思えること、さらには子どもが体験するかもしれない幻覚症状なども決して簡単に処理すべきではありません。
(3)病気の経過についての憂うつな話と同様に、複雑な霊的説明をすることも就学前の子どもにはふさわしくありません。
(4)子どもが死んでいく過程に好奇心を抱いているなら、体のいろいろな部分が、機械が止まるのと似たように機能を停止することだというだけで満足してもらえることが多いものです。
(5)図書館や書店に数多くある子どもと深い悲しみを主題にした書物を利用して下さい。
(6)悲しみが非常に激しく、ずっと消えないようなら、親は専門家に診てもらうことを必ずきちんと考えるべきです。
深刻で抑えられない罪の意識、重大な人間関係の問題、強い羞恥心、自殺念慮と自殺企図、体重の激減のような状況はすべて、個人療法と家族療法、場合によっては抗うつ剤など薬物療法が必要な重度のうっ病の症状の恐れがあります。
(7)子どもや家族が参加できる、悲しみを抱く人々のための支援グループが数多くあります。
(8)恐らく一番重要なのは、親自身が死についてどのような態度や心構えをもっているのか確かめてみることです。
子どもが何より模範にするのは、親が死に臨む態度や死をやむを得ないこととして受け入れる能力です。
死に対する自分自身の態度をできるだけ健全なものにするようにした時、それは子どもたちばかりでなく私たち自身にとっても大変有益です。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の深い悲しみ
子どものストレスは親のストレス。親のストレスは子どものストレス…。親子ともに強くなって、ストレスの悪循環を元から断ってしまおう。
レビューを見る私たちの社会で、「死」は、ぞっとする過激な性や暴力さえしのぐタブーな話題であるということを恐らくあなたは既にご存じのはずです。
一般に、私たちは、子どもが不快な死と遭遇することから子どもを避けさせたり、避けようとしたりしています。
私は数えきれないほど多くの親から、子どもを葬式に出席させて、死体を見せ、通夜に参列させるべきかどうか、
さらには親しい親類の死について子どもに話すべきかどうかということさえ、質問されてきました。
大人は「どんな人間も必ず死ぬものだ」と平然と口にしますが、
いざ、おばあちゃん、おばさん、おじさん、いとこが亡くなったとなると、私たちのほとんどが子どもにきちんとその事実を伝えているようには思えません。
親は死を受けとめるだけの準備がまだできていないのだと子どもに感じさせ、死をひどく恐ろしいものにしてしまう傾向があります。
しかしその親自身も、死にきちんと対処できないと感じ、恐れていることが多いものなのです。
死について自分が抱いている不安を子どもにも感染させていることは別に驚くには当たりませんが、大事なことは、自分がそんなことをしているのを自覚して、それをやめるための手を打つことです。
小児期も早い頃(幼児の頃)から、死は人生の中の自然な現象であることを、子どもが学ぶ機会を作ってあげるべきです。
四季の一巡について指摘してあげれば、春に出た芽が葉になり、その葉が秋や冬になると自然に枯れて落ちていく、幼い子どもでも自然の中で生と死が絶えず繰り返されていることをきちんと認識し、この循環の中ですべての生き物の位置を見られるようになります。
しかしそれと同時に、死という事実を受けとめる能力が子どもの成熟度によりかなり違っていることに親は気づく必要があります。
就学前の子どもにとって、死は、眠っているか、どこかに旅行しているようにしか見えないかもしれません。
小学校に入学し成長していくにつれ、子どもの死に対する理解力も同じように増していきます。
まず子どもは、死を自分以外の人間に偶然起こった出来事としてとらえるでしょう。
そして8歳までには死が自分にも訪れる出来事であることに気づき始めます。
小学校を卒業するまでに(前思春期が始まるまでに)、ほとんどすべての子どもが人生の最後に死が待ち受けていることを理解し、死という終わりを受け入れられるようになります。
もちろん、どれだけ死をすんなり受け入れられるかは子どもによってばらつきがあります。
子どもたちは亡くなった愛する人と再び出会うために、自分も死にたいと言い出すかもしれません。
しかし短絡的にその言葉を自殺につながる失望だと混同してはいけません。
それは大切な人を悼むための自然な表現であることが多いからです(もちろん、この考えに自殺行為が伴っていたり、うつ病というもっと重い障害の一つの症状であるなら、事態は深刻ですが)。
悲しみ、そして亡くなった人と会いたいという願望の他に、死に対する正常な反応として、睡眠障害(不眠症、悪夢など)、頭痛、腹痛、食欲不振などの身体症状を現す子どももいます。
このような症状は慢性うつ病を反映している恐れがありますが、うつ病の証拠と簡単に結びつけて考えるべきではありません。
悲しむ期間があるのは自然で、健全なことです。
最初は私たちに警戒心を抱かせるかもしれないこと(例えば死んだ人の幻覚を見たり、その人が死んだことを信じようとしないこと)を子どもが口にしたとしても、
慢性うつ病の治療をしなくてはいけない証拠だというわけではありません。
このように現実との歪みが激しいことを口にしていたとしても、それは心をかき乱す出来事を子どもが自分に納得させようとしていることを示しています。
その多くは死を受けとめるためのまったく自然な一時的適応なのです。
実際に、このような子どもと同じような考えを大人が口にするのをよく耳にすることがありますが、だからといってその大人を異常だとすぐに診断したりはしません。
子どもが激しい怒りで死に対応したり、学校で死に関する問題にばかり意識がいってしまったり、社会活動から身を退けたりするのは異常なことではありません。
罪悪感を感じる子どももあり、自分のせいだとひそかに感じている罪を「罰してもらう」ため、わざと人を怒らせる子どももいるかもしれません。
親を亡くした子どもはどうでしょう?ほとんどの人は親の死は一生心の傷となって子どもに残るに違いないと思っています。
しかし、この意見は研究からは裏づけられてはいません。
親の死が子どもに及ぼす影響に関し結論はまったく出ていないのです。
しかし親の死後、残った配偶者、親類、子どもを引き受ける地域社会の人から子どもがどのような配慮を払われるかが非常に重要だということは、研究からはっきりと証明されています。
また親を亡くした幼い子どもには、とりわけ細心で、集中的なケアが必要なこともわかっています。
予想される通り、亡くなった親との間にそれほど激しい対立関係がなかった子どものほうが困難を経験することは比較的少なくてすみます。
死んだ親の病気を事前に告げられていたなら、そうでない場合より悲しみの段階をすんなり通り抜けることができます。
亡くなる前に病気だったことを知っていれば、死はもっと受け入れやすくなるでしょう。
しかし、一番大切なことは残された配偶者や保護者の心の状態です。
彼らがどれくらい落ち込んでいるか、子どもにどれくらいかまってあげられなくなっているのかが、
子どもが深い悲しみをすんなり通り抜けられるか、なかなか抜けきれないかに強い影響を与えるでしょう。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の分離不安にどう対処したら良いのか
子育てが大変なのは自閉症のせいじゃない。自閉症だから何もできないわけじゃない。障害のせいにしないで、普通じゃなくても幸せになれるよ。
自閉症児を含む三人の子を育てる著者からの読めばきっと元気になる子育てメッセージ。
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(1)分離不安は子ども時代のほとんどすべての段階で発生するものだと思っていて下さい。
子どもが小学校に入学する時には症状が軽く 去りますが、子どもが自立に向かって成長していこうとする瞬間には必ず再び現れてきます。
(2)幼い子どもには忍耐強く、そばについていて下さい。子どもとれるための準備を事前にして下さい、
例えば、あと30分で寝る侍間であるということや、今度の旅行に母親は行くが父親は家に残るといったことをしっかり話しておきます。
初めて子どもを幼稚園こ連れていく時には、子どもが集団での活動に参加しているのを目にするまでそこにいてあげて下さい。
ひどいストレスを感じたり、差し迫った欲求がある場合には子どもが連絡を取れるよう、できtば電話で応じられるようにしておいて下さい。
あなたのスナップ写真を子どもに手渡しておくことで不安が静められることもあるでしょう。
分離不安は異常なことではないこと、そして思いやりをもって子どものそばにいて、安心させてあげるのが問題を解決するのこきわめて重要であることを忘れないで下さい。
普通、小学校に通うまで、そして確実に前思春期(9〜12歳頃までには、不安になる原因はなくなります。
子どもは自分でこの不安をうまく処理していくでしょう。
しかし、子どもに自立を促しすぎたり、あまりに強く毅然とした態度を取るよう強制してはいけません。
子どもをいったんあなたのもとに戻して、そこから自分なりのペースで離れていけるようにする必要があります。
子どもの安心感や自立への欲求に敏感になり、それに応じて対応するようにして下さい。
分離不安が重度の場合
(1)激しい分離不安を味わっている子どもの親にとって最も重大なこととは、綿密に自己点検していく過程で、自分にとことん正直になってみることです。
少しでも危ないことに絶対手を出してはいけないとか、安全なのは家の中だけであるとか伝えることで、子どもの恐怖心を煽ったりしてほいないでしょうか?
子どもとあまりべったり密着しすぎていて、友達と遊んだり、学校の課外活動に参加崇ないよう仕向けていませんか?
あなたは自分の親と四六時中電話で話している姿を子どもに見せていませんか?
あなたは今でも子ども時代と同じくらい、自分の親を頼りにしていませんか?このような質問に自分で答えるのは難しいものです。
ですから個人療法を受けることで、自分自身としっかり向かい合い、この質問の答えを十分に認識する必要があるかもしれません。
個人療法に加え、家族療法が、あなたと子どものどちらにとっても、もっと自立した人生を追求していくのに役立つかもしれません。
(2)重い分離不安に苦しんでいる子どもには、構造化されたアプロ、チが症状の改善に有効です。
子どもが少しでも進歩を示したならはめてあげる必要があります。
子どものために1日のスケジュールを綿密に計画して下さい。
運動場や学校に行く予定の時間や母親や父親が仕事に行ったり、買い物に出かけなくてはならない時間を子どもがきちんとわかるようにしておいて下さい。
離れていても危険なことなどなく、決められた時間には必ず再会できるといっておくことで、子どもを心から安心させておくことです。
あなたが外出したり、子どもが寝たりする時、どういう状態になるのか予行演習をして下さい。
子どもがベビーシッターと一緒にいて落ち着けるようにしておきましょう。
ここでのキーワードは「冷静に先手を打っておく」ことです。
このような措置が、一時的な分離を克服するのに役立つだけでなく、家族全体がもっと楽しく、安心できる状態になれることに子どもが気づけるようにして下さい。
(3)子どもを安心させたり離れた時の予行演習をしたりして、ある程度の時間が経過しても、子どもの不安が改善されないようなら、専門家に診察してもらうべきです。
まず偏頭痛、胃や腸の障害など身体の苦痛、慢性うつ病のような精神状態、発達障害、精神分裂病、その他の不安障害など、
可能性は低いもののあるかもしれない病気が不安の原因ではないことを、診断によってきちんと確かめます。
その後の治療の焦点は、学校に適ったり、日常の活動をもっとうまく送れるようにするために子どもの不安を軽減することになるでしょう。
治療の期間をより短くするためには認知行動療法とともに家族療法、個人療法(親と子どもの両方)が必要となるかもしれません。
特に症状が重い場合、このような治療とともにイミプラミン、パキシル、プロザック、ゾロフトのような薬剤、またはクロノピン、アテイヴァンなど抗不安薬が利用されるかもしれません。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の分離不安
様ざまな障がいを持つ子どもたちと共に、シュタイナーの治療教育を学んだスクールカウンセラーである著者が、お母さんお父さん、そして先生に贈る理解と愛情の応援メッセージ。
第1章 シュタイナーの治療教育への入り口(問いを持つことから始まる/障がいを持つ子どもたちを理解するための二つの柱 ほか)/第2章 様ざまな子どもたちと出会う(浅い呼吸と緊張した体―「気になる子ども」カズヤくんのこと/自閉症という「文化」の理解 ほか)/第3章 子どもの発達相談室―子どもの発達についてのQ&A(夜尿/つめかみ・指しゃぶり ほか)/第4章 障がいを持つ子どもたちとともに生きる(しげちゃんはどうして乱暴なの?―障がいを理解し、適切な配慮をするためのアイデア/障がいについて子どもにどう説明すればいいのか?―障がいを持つ子どもたちの本質を愛情・尊厳を持って見ること)
とても読みやすく、読んで安心できる本でした。障害を持っているかどうかにかかわらず、子どもに関わる全ての人におすすめです。
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いわゆる「成長」とは、親をはじめとする愛する人から離れていても耐えていける能力を身につけ、馴染んだものに別れを告げ、新しい冒険に乗り出し、不慣れな状況の中で勇気をもって新しい人間関係を築くことから生まれてくる成果と見なせるかもしれません。
子宮という安全な場所から出てきた瞬間から、私たちは「自分」と「自分ではない」ものに気づき始めます。
お母さん、お父さん、そして残りすべての人々が自分とは違っている(「自分ではない」)という考えが好きな幼児や子どもはいません。
私たちの誰もが、程度の差はあれ、別れることに抵抗します。
新たな別れの状況に出会うと恐怖や不安を抱いてしまいます。
しかしそれはまったく自然なことなのです。
生後9ヶ月になると、未知のものは見知らぬ人(幼児に不安を感じさせる母親と父親以外の人々)として現れてくるかもしれません。
このように見知らぬ人に恐怖を抱くのは、幼児と両親との間に強い絆が築かれた正常で健全な証であり、
この絆が絶たれることに対し恐怖を抱くのは、子どもが父親と母親に強い愛着をもっている証拠なのです。
学校に通い始めたり、キャンプに行ったり、新しい町に引っ越したり、新しい友達を作ったりすることに不安を抱くのはまったく自然なことです。
煎じ詰めれば、恐怖は、子どもに新たな別れの恐れに立ち向かわせ、危険を冒して新しい絆を形成し、より大きくて予測の困難な世の中で活動する方法についての新しい考えを作り出せるよう導いてくれるものなのです。
しかし、親と離れることが子どもに激しい不安や時にはパニックを引き起こし、家族全員を混乱させ、ひどいストレス状態に陥れてしまうこともあります。
普通、極端、または耐えられないほどの分離不安を経験するのは、見知らぬ人や新しいものをすべて信用しない、緊密に結びついた家庭の子どもです。
このような家庭の子どもは、安全な場所は家庭だけで、それ以外の世界は危険だと思い込んでいます。
つまり、家庭や家族と離れることに大きな不安を抱いている子どもは、自分たち自身も分離不安に悩んでいる親をもっていることが多いのです。
他にも子どもが極度の分離不安になる確率を高くする危険因子には、重病、家族の死、両親の離婚、
または度重なる引っ越し、見知らぬ人ばかりか文化環境がまったく異なる土地への引っ越しなどの、家族構造の劇的な混乱などが含まれています。
とりわけ分離不安になりやすいように見えるのは、学習障害や注意欠損障害など発達障害があったり、慢性病があるなど親からの配慮が人並以上に必要な子どもたちです。
子どもの分離不安は軽いものかもしれません(例えば、夜、親が外出することに神経質になることや眠ることに対する恐怖)。
一般に症状が軽い場合、分離不安は親が温かく励ましてあげることが有効で、
外出する時には子どもが顔見知りの、大好きなベビーシッターに来てもらったり、
子どもが寝る時に終夜灯をつけておいたり、
不安を和らげてくれる夜の儀式(寝る時に大好きなお話を読むなど)をするといった手段が効果的です。
しかし、分離不安がかなり激しい子どももいます。
彼らはキャンプや学校に行ったり、または寝ることを考えたりしただけで、異常なほど激しい恐怖に襲われてしまうかもしれません。
このような子どもは、胃痛、頭痛、動悼、吐き気、嘔吐のような身体症状で、こうした不安を現すことがよくあります。
親が出かけるといっただけで眠れなくなったり、家を離れたら親に降りかかってくるかもしれないと想像する災難に異常に不安になったり、母や父にしがみついたり、親を外出させないように「完璧ないい子」になろうとしたりするなど、激しい反応を引き起こしてしまいます。
親のほうもひどく不安になってしまうので、子どもの不安がさらに掻き立てられてしまうこともあります。
そのため、買い物や仕事に出かける時、親は家に残した子どものことが心配なため、目的がきちんと果たせなくなってしまうかもしれません。
この問題はすぐに家族問題になります。
子どもの症状がひどくなると、親や兄弟はその子どもの膨らみ続ける苦しみに影響を受け、家庭生活全体がひどく混乱してしまいます。
5、6歳以下のすべての子どもには、ある程度分離不安があることを頭に入れておくべきです。
もちろん「正常」と思われる多種多様な分離不安があります。
ここでもあらゆる発達段階で、子どもの個人的資質(例えば、自分から何かをやってみようとすることはめったにない)が、母親や父親から離れると考えるとどの程度不安になるかに大きな役割を果たします。
変化への抵抗がどの程度のものであれ、たいてい子どもはこのような危機を切り抜け、親と離れてもうまくやっていける方法を学び、
問題を引きずることなく次の発達段階へと移っていきます。
しかし、症状の軽重にかかわらず、子どもの苦悩に対する家族の対応の土方はきわめて重要です。
家族の抱いている恐怖や振る舞いが、離れることへの恐怖心を子どもに抱かせてはいないかどうか確認すると同時に、
子どもが分離の恐怖を克服できるようにするためには、励まして、ある程度一人でいられるようにしてあげなくてはなりません。
カテゴリー:子供の心の障害
子供が感じる恐怖症への対処法
様ざまな障がいを持つ子どもたちと共に、シュタイナーの治療教育を学んだスクールカウンセラーである著者が、お母さんお父さん、そして先生に贈る理解と愛情の応援メッセージ。
第1章 シュタイナーの治療教育への入り口(問いを持つことから始まる/障がいを持つ子どもたちを理解するための二つの柱 ほか)/第2章 様ざまな子どもたちと出会う(浅い呼吸と緊張した体―「気になる子ども」カズヤくんのこと/自閉症という「文化」の理解 ほか)/第3章 子どもの発達相談室―子どもの発達についてのQ&A(夜尿/つめかみ・指しゃぶり ほか)/第4章 障がいを持つ子どもたちとともに生きる(しげちゃんはどうして乱暴なの?―障がいを理解し、適切な配慮をするためのアイデア/障がいについて子どもにどう説明すればいいのか?―障がいを持つ子どもたちの本質を愛情・尊厳を持って見ること)
とても読みやすく、読んで安心できる本でした。障害を持っているかどうかにかかわらず、子どもに関わる全ての人におすすめです。
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まず、日常の成長過程で必然的に遭遇する、ごく一般的な種類の「恐ろしい」恐怖に子どもが取り組むのを助けるために、私たちができることを調べてみることにしましょう。
(1)恐れることなどまったくないことが頭ではわかっていても、子どもの恐怖を真剣に受けとめてあげることが大切です。
(2)うろたえたりしないで下さい。恐怖は人に伝染してしまうものです。
子どもの恐怖に自分も怖くなってしまっては、問題は永遠に解決されないでしょう。
(3)子どもが怖がっていることに腹を立てたりしないで下さい。
あなたが怒っても、子どもの恐怖は増すだけで、恐怖の原因をますます話しづらくさせてしまいます。
(4)恐怖の原因に子どもをすぐに無理やり立ち向かわせてはいけません。
一つめの事例に挙げた女の子に話をしたり、落ち着かせたりする機会を与えず、いきなりゴムボートで水上に出て、潜り方を学ばせようとしても、事態は悪くなる一方です。
ほとんどの恐怖はひとりでに消えていくものです。
気分を静め、自分で納得して恐怖から抜け出す機会を子どもに与えて下さい。
(5)どんな種類の恐怖を抱いていたとしても、それはまったく異常なことではないといって子どもを励ましてあげて下さい。
怖いものが何一つない人間などいません。
怖がっているものがある子どもが、どんな方法を使ってその恐怖を克服したかをテーマにしたお話を読んであげるといいかもしれません(このような本の多くは図書館や近所の書店で手に入ります)。
あなたが自分の抱いている恐怖について話し、それをどのように克服しているか子どもに話してあげることもできるでしょう。
恐怖がかなり著しく、自然に、または先に説明した対処法を利用しても治まらない子どももいます。
その子どもは、自分の恐怖心を引き起こしているものと出合うのを避けるためならどんなことでもするでしょうし、
いくら安心させたり理性的に話し合っても子どもの恐怖を減らす役には立たないでしょう。
このような極度の恐怖のことを「恐怖症」と呼んでいます。
この障害は、子どもが毎日遭遇する状況、活動、人間に対して抱く不合理な恐怖であり、恐怖症以外の人間にはこれほど強烈に、嫌悪感を伴って体験されることはほとんどありません。
ある特定のものを回避することが恐怖症の子どもの生活の特徴で、それがひどく極端になってしまうこともあります。
一般に恐怖症の主な対象となるのは、犬、猫、蛇、昆虫、大きな騒音、水、暗闇、怪物、幽霊、血、火、細菌、見知らぬ人、一人になること、高所、閉じ込められること(閉所恐怖症)、雑踏またはぽっかりと開いた空間を歩くこと(広場恐怖症)などです。
恐怖症は具体的な不安の原因(犬、猫、赤の他人、怪物など)それ自身より、もっと根本的な原因で子どもが苦しめられていることを常に暗示しています。
恐怖症の原因は常に象徴的なものであり、子どもは怖いと意識しているものに置き換わる何らかの根本的不安を抱いているのです。
例えば、犬への恐怖は実際には親に対して怒りを現すことへの深い罪の意識という恐怖の隠れ蓑になっているかもしれません。
ぽっかり開いた空間に対する恐怖も、親に捨てられるというより根源的な恐怖に根差していることがあります。
このような心の奥に潜む恐怖との遠回しの関係が、恐怖症に対処するのをひどく難しくしています。
原因らしきものは表面にまったく姿を現さず、常に水面下で本当の恐怖が起こっているのですから。
子どもにしてあげられる主なことは、子どもが内面に抱いている恐怖を減らせるようにすることです。
それは心の中で怒ったり、やましい考えを抱いたからといって、親に捨てられたり、お仕置きされたりしないこと、
そして無条件の愛情が注がれていることを子どもに気づいてもらうことです。
き/しも/ノ しかしほとんどの場合、この作業を慌てて実行するのは禁物です。
恐怖症が子どもや家族を混乱させてしまうほど重い場合、とりわけこのアドバイスは重要になります。
最初は、できるだけ早く不安を静め、学校や家庭での混乱のような厄介な問題を防止するため、あらゆる手を打たなくてはいけません。
次に、子どもが恐怖を別のものに置き換えていることを理解させ、恐怖症の下に潜んでいる本当に根深い恐怖と向かい合い、もっと効果的な対処法を作り出せるようにする手助けをしなくてはなりません。
最後に、家族自体が子どものこの強固な恐怖に及ぼしている役割について徹底的に正直になり、恐怖症の子どもとの親子関係のあり方を変えていかなくてはなりません。
恐怖症の原因がトラウマ(心の傷)による場合があることも覚えておくのが大切です。
言い換えれば、直接か間接かにかかわらず、子どもは恐ろしい出来事を体験しているかもしれません(例えば、人の死を目撃したこと、金品を奪われたり、強奪されたこと、性的いたずらをされたこと、テレビや学校で暴力のニュースを耳にすることなど)。
この恐怖体験は、親にとってはそれほど極端な恐怖をもたらす正当な原因には思えないかもしれませんが、子どもに根深い恐怖を引き起こしているのです。
このような恐怖症の場合は、必ずしも心の奥に潜んでいる恐怖との置き換えがあるとは限りません。
トラウマについて子どもがきちんと打ち明けられるようにすることで、多くの場合この恐怖症は取り除かれます。
要約すると、子どもが恐怖症の場合の対処法は次のようになります。
(1)普通の恐怖と同じように、恐怖症もほぼ例外なく親の常識と特別な配慮があれば自然に治るものであることを理解して下さい。
(2)子どもを安心させようとしたり、恐怖症の根本にある不安や恐怖を探求させようとしてもうまくいかない場合には、専門家の助けが必要かもしれません。
診察してもらうセラピストは、子どもが恐怖症を通して表現している未解決の問題の原因となっている家庭内の出来事や振る舞いを調査するものと思って下さい。
不安を迫体験させながら、不安を引き起こしている原因を理解することに治療の焦点が当てられるでしょう。
いくつかの精神療法(一般には個人療法か家族療法)の他に、精神安定剤やいくつかの抗うつ剤などの薬の利用も提案されるかもしれません。
認知行動療法は恐怖症の治療にかなり広く利用される精神療法で、子どもが恐れている状況にじかに対処する手助けをする方法です。
子どもの苦悩の「より深い」精神的原因を探求する必要がない場合もかなりあります。
それはすぐに原因が確認できるトラウマによる恐怖症の場合です。
認知行動療法は、この心的外傷性恐怖症に最も期待通りの効果を発揮します。
(3)あなたから見れば、子どもの恐怖症は「ばかげて」いて「非現実的」に思えるかもしれませんが、子どもにとっては途方もなく有害な力をもっています。
ですから、恐怖症を必ず真剣に受けとめてあげなくてはいけません。
同情と理解を示し、必要な場合には責任ある専門家の助けを借りて治療しなければ、子どもを一生立ち直れなくする危険性があります。
あまり長い間、恐怖症を治療せずに放置してはいけません。
数週間から1ヶ月以上、症状が消えず、あなたが特別な配慮を施しても症状が軽くならない場合には、専門家の助けを求めて下さい。
カテゴリー:子供の心の障害
子供が感じる恐怖
子どものストレスは親のストレス。親のストレスは子どものストレス…。親子ともに強くなって、ストレスの悪循環を元から断ってしまおう。
レビューを見る「水に潜ることに抵抗する子ども」はどちらも恐怖と取り組んでいます。
しかし、その恐怖の度合いはまったく異なっています。
一人めの子どもは、泳ぎ方を学ぶという課題には対処できましたが、スイミングスクールで次に取り組む予定の新しいレッスンにためらいを感じています。
世の中のほとんどの子どもは、不慣れなことを学ばなくてはならない時、時々「失敗するのでは」と感じてしまうでしょう。
怖くなるのは正常な反応です。
親が子どもの気持ちになり、安心させ、思いやりをもってなだめてあげれば、
この恐怖を子どもが克服したり、少なくとも怖がっていた行動に挑戦する手助けをすることができるでしょう。
結局、このような試みが、恐怖が目の前に立ちはだかっても、うまく処理していけることを子どもに証明してくれるのです。
しかし二人めの子どもが味わっている恐怖は、最初の子どもの恐怖とは次元が異なっています。
これは「恐怖症」と呼んでもかまわないほど強く、手に負えない恐怖です。
恐怖症は日常の恐怖や不安とはまったく違う種類のものです。
この症状は子どもが無意識のうちに戦っているかなり深刻な問題を必ず象徴しているので、全般性不安障害とは違う種類の理解や治療が必要になります。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の抱える不安に、親はどう対処したらよいのか
ソーシャルスキルとは、「良好な人間関係をつくり保つための知識と具体的な技術やコツ」のこと。
親しい人間関係がもてない、人の身になれないという現代の子どもたちに、この教育がどのように役に立つのか。心理学の理論をもとに簡潔にまとめました。
変化の激しい社会の中で、ソーシャルスキルの乏しい子ども達が多すぎる。そのような子ども達を理解し、集団に溶け込み、みんなと共に学び成長できるためにも是非読んで見る価値のある本です。
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皮肉に聞こえるかもしれませんが、全般性不安障害の子どもは自分が支配されていると感じている家族を、しばしば自分が支配してやろうとする傾向があります。
不安発作に襲われやすい子どもに、家族は慎重に対処しなくてはいけないと感じるかもしれません。
しかしこのような場合、子どもの振る舞いに良識ある境界と限界を設定し、
子どもの不安のせいで家族全体の言動が振り回されたりはしないことを子どもに教えることが大切です。
家族のほうも、自分たちの振る舞いや、その振る舞いが不安を抱いている子どもに及ぼしている影響をできるだけ正直に見てみることが不可欠です。
臆病で、神経過敏な子どもは、やはり同じような性質をもつ親の個性を反映し、それが極端に現れてしまっているのです。
多くの親は子どもが抱く不安の責任の一端が自分にあることに気づいていません。
このような親にとっては、完璧を求めることや他人の意見をいつも気にするのは当然のことなのです。
私たちの誰にとっても、子どもを一定のやり方で振る舞わせようとして、かなりの圧力をかけている可能性があること、実際には気質、才能、欲望がかなり異なる子どもに自分の基準を押しつけているかもしれないことを認めるのは難しいことです。
子どもの不安が自然と消えていかないようなら、家族全員が一緒に治療を始める必要があります。
家族がずっと意識していなかった「不健全な家族関係のあり方」に気づいてもらうためです。
恐らく家族療法はこの障害の治療の頼みの綱となるでしょう。
他に効果があることが証明されている治療法には、認知行動療法、リラクゼーション療法、抗不安薬の利用があります。
しかし、子どもへの抗不安薬の処方には慎重を要するべきです。
眠気、軽い酷酎感、記憶などの認知の障害、中毒の可能性などの副作用があることから、薬の助けを借りることにも異論が唱えられています。
たいていは家族療法を通して根本的原因(家族が不安障害の子どもに及ぼしている影響)の手当てをすることが、最も優れた癒しへの道(方法)となります。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の不安
アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなど世界各国で支持され、注目されているシュタイナー教育の実践編。
子供の魂を育てる教師の在り方、学校の在り方が明快に示される。『シュタイナー教育の基本要素』姉妹編。付:1~12学年までのシュタイナー学校カリキュラム例。
子どもを理解する/精神科学的人間認識の観点からの教育実践/学校の運営/付録(学年毎の主要授業の例/一週の科目時間数の例)
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老いも若きも、不安はすべての人間を悩ませる最も一般的な感情のジレンマかもしれません。
人生のどの段階でも不安を感じないですませられる人間は一人もいません。
新しい状況に直面したり、初対面の人に会ったり、新しい期待に取り組む時が、不安になってしまういい例です。
うつ病、ひどい恐怖や恐怖症と異なり、不安は一つの重要な症状から明らかになります。
取り越し苦労をすることです。
他の子どもより取り越し苦労の多い子どももいますが、いずれにしろ不安から完全に逃れられる子どもは一人もいません。
幼い頃から、不安はその神経質な頭をもたげてきます。
しかし朗報としては、他のすべての不快な感情と同様に、不安を抱くのは子どもが新しく、重要な発達段階に到達した目印である場合が多いことです。
一般に、幼児は生後9ヶ月ほどで見知らぬ人に不安を抱くようになります。
しかしそれは、子どもが自分の主な保護者と強い絆を築き上げたことを記す歓迎すべき印であり、
見知らぬ人が自分の環境に侵入してきた時、保護者を失ってしまうのではないかという自然な心配を示しています。
幼い子どもは、怪我をすること、新しい状況(学校、キャンプ、休暇に出かける)や友人、親やペットを失うことにも不安を抱きます。
しかし、就学年齢までに不安の最も大きな原因になるのは、恐らく人から自分はどう思われているかについての懸念に関連することでしょう。
実は、私たちが病理と診断する不安は、ほとんど例外なく子どもの自尊心の低さから生まれています。
それは、その子どもが自分と仲間を比較しすぎることから明らかで、慢性的な神経過敏、耐えがたい恐怖症、日常生活が損なわれるほどの恐怖といった症状で特徴づけられます。
このような場合の不安は、窒息感、動悼、下痢、吐き気、震え、発疹、発汗、頭痛、不眠、めまい、頻尿などの身体症状(不安発作)としても現れてくるかもしれません。
慢性的に不安を抱いている子どもは、神経質で、落ち着きがなく、緊張しているように見えます。
これはめったにありませんが、不安がひどくなりすぎて現実感を喪失してしまう可能性もあります。
不安を抱いている子どもは、自分は生まれつき仲間とは違い、「劣った人間」であると確信しています。
当然ながら、彼らは絶望感を抱き、外の世界に出ていくことができません。
不安の結果、うつ病になり、家に引きこもり、親に過剰に密着するようになり、自分の崩れてしまいやすい安心感を脅かす新しい行動には手を出さないよう用心します。
このような症状を絶えず示している子どもは、「全般性不安障害(小児期過剰不安障害)」といわれています。
一般に、この障害に苦しむ子どもは(ほとんどいつも人の目を気にしている)心配性の人間と見られているかもしれません。
彼らはいつも両親(普通は母親)に安心や承認を求めています。
他人、とりわけ他の子どもとうまく付き合うことができず、慌ててしまい、とっさに敵対的反応を示し、自分から人を遠ざけてしまうことも少なくありません。
完全主義者と見られることもあり、自分や他人のちょっとした行動の誤りも許せず、容赦なく自己批判したり、自分と仲間の間になんらプラスにならない比較をしたりします。
全般性不安障害は、ひどく厳格な家庭の子どもがなることが多く、子どもはこの家庭環境の中で厳しい規則に従って振る舞うことに重圧感を覚えています。
このような家族では失敗は許されず、何かを成し遂げたとしてもはめられることはめったにありません。
幸い、ほとんどの子どもは、ゆくゆくはこのような家族環境の中で格闘していた低い自己イメージから脱却し、
成長していく過程で自分や他人に対しそれほど厳しくする必要がないことに気づいていきます。
しかしその他の不安障害は、全般性不安障害より子どもにはるかに深い傷跡をつけてしまうので、専門家の助けが必要になるかもしれません。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の怒りについて、どう対処したらよいのか?
本書では、思春期の子どもに起こってくる変化に、親はどのように対応すべきか。キレやすい思春期の子どものキレる瞬間を引き起こさないためにはどうすればいいのか。
親子の信頼関係は、どのようなコミュニケーションの中でつくられるのかなどを具体的に著したものです。
1 キレる子どもとキレない子ども(子どもたちがキレる瞬間とは/ストレスとのつき合い方がキレるかどうかの鍵/自分の子どもを観察してみる/子どもの「アブナイ行動」チェックリスト)/2 なぜ、子どもたちはキレるのか/3 こんなとき、親はどうすればいいのか/4 キレない子どもに育てるには
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ものを投げたり、
いうことを聞かなかったり、
暴力的な振る舞いをしたり、
騒がしくしたりして、
本当に手に負えないようなら、子どもは私が「怒りの緊急事態」と名づける状態にあり、怒りの応急手当てを施す必要があります。
子どもに注意を払い続けながら、子どもやその他の人も含む周囲の環境への危害を避けるため、やらなくてはいけない手段をすべて利用して子どもを制止して下さい。
子どもに恥をかかせてはいけません。
この緊急事態の間、子どもから離れてはいけません。
子どもに示さなくてはいけないのは、あなたが子どもの怒りを恐れておらず、怒ってもたいした影響はないという二つの態度です。
この怒りの段階を終えた後に、次の提言に進んで下さい。
ほとんどの怒りは抑えられるもので、怒りの応急手当の必要はないでしょう。
子どもの怒りの原因を突き止めることが一番大切な作業で、一般にそれは、子どもがその瞬間ひどい無力感や絶望感を感じた理由を解明することです。
子どもがその理由をあなたに話せることもあるでしょうが、恐らく子どもの怒りの行動パターンからあなたも原因が何か推定できるはずです。
正常な発育上の怒り
(幼児のお腹の調子の悪さ、きつくしめすぎたおむつ、心地の好くない角度に傾いている幼児用寝台、歩いたり、食べたりするのを学習する際の欲求不満、トイレのしつけ、幼稚園の初登園日、新しく生まれた弟妹への対処などの結果)
に敏感に気づき、子どもの怒りを自分に対する個人攻撃だとは決して受けとってはいけません。
子どもは怒る前にどこにいましたか?
対人関係、運動、教育上のストレスはありませんでしたか?
じわじわと忍び寄る不安はありませんでしたか?
恐らくあなたの子どもは発育上ごく自然に生まれてくる欲求不満に対する怒りに対して反応しているのであり、
だから親からの共感や援助を必要としているのだということを忘れないで下さい。
子どもが話せるようなら、思いやりを込めて子どもを観察し、耳を傾け、質問して下さい。
子どもが悩んでいることを見つけ出そうとしている間は非難してはいけません。
あなたの第一の目標は、怒りを抑えたり、否定したりすることではなく、子どもの気持ちを楽にし、怒りの感情を克服する手助けをすることです。
子どもが直面している問題の解決策を提案してもいいでしょう
(しかし、解決策は、子どもが問題に対する怒りを表現できるようになった後に話してあげなさい。それ以前に解決策を与えると、たいてい子どもの怒りは激しくなり、静まることはありません)。
あなたは直接介入して、手を貸してあげるか(挫折した作業の手助け)、間接的に支援してあげるか(自分で悪い方向にもっていこうとする子どもの傾向を指摘する)、
または子どもの環境に介入するかもしれません(不公平な教師と話し合ったり、学校にいるいじめっ子の親に電話をする)。
最も重要で、難しいのは、自分をじっくりと観察し、子どもの怒りの一因になっているかもしれないことをしっかり眺め、自分の振る舞いを変えていくことかもしれません。
この作業は子どもに自分を無理に合わせることではなく、むしろあなたがやっていることで子どもの怒りに油を注いでいる恐れのある行為は何か調べることが目的です。
対人関係から生まれてくる怒りの主な原因は、
不公平、冷淡で投げやりな扱い、
約束を破られること、
矛盾していたり偽善的であること、
うしろめたい気持ちにさせられること、
過保護、
からかい、
気紛れに用をいいつけること、
脅迫や屈辱、
いじめられることなどであることを思い出す必要があります。
甘やかしすぎたり、他の子どもと不当に比較したり、子どもをまるで自分の身代わりのように思いながら生活したりすると、まったく知らないうちに子どもを怒らせてしまいます。
親は子どもにうっかりそんな真似をしてしまわないよう、敏感になる必要があります。
恐らく一番忘れてならないのは、あなたには怒りに対する偏見があり、子どもの怒りに上手に対処するためにはこの偏見とじかに向き合い、克服していく必要があるということです。
(応急措置を必要とするような)子どもや子どもの周囲を危険にさらすものでない限り、怒ったことを叱ったり、お仕置をしたりせず、理解することに意識を集中して下さい。
怒りは深い絶望感に対する反応であり、その苦しみの原因がどこにあるのか子どもが気づき、認識したなら、たいていは自然に消えていきます。
怒りがいつまでも静まらないなら、専門家のカウンセリングか治療を求める必要があるかもしれません。
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子供の抱える怒りについて
本書では、思春期の子どもに起こってくる変化に、親はどのように対応すべきか。キレやすい思春期の子どものキレる瞬間を引き起こさないためにはどうすればいいのか。
親子の信頼関係は、どのようなコミュニケーションの中でつくられるのかなどを具体的に著したものです。
1 キレる子どもとキレない子ども(子どもたちがキレる瞬間とは/ストレスとのつき合い方がキレるかどうかの鍵/自分の子どもを観察してみる/子どもの「アブナイ行動」チェックリスト)/2 なぜ、子どもたちはキレるのか/3 こんなとき、親はどうすればいいのか/4 キレない子どもに育てるには
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笑う前(または、たぶん笑った後)に、8歳のキャロラインが陥っている困難な事態について想像してみて下さい。
彼女は弟が水彩絵の具の箱をつぶしたことに怒り、その恨みを晴らす手段として自分が最も夢中になっている役割モデルのことを考えています。
そのモデルがテレビのヒロイン、セーラームーンなのです!彼女が怒ったら、どうなるかわかっているはずです!悪人は全員なぎ倒されてしまうのです。
「ママ、それがいけないことなの?」
実は現代文化は私たち全員(とりわけ感受性の強い子どもたち)に、怒りについてかなり異なったメッセージを送っています。
日曜日の朝のアニメ番組のほとんどは、非現実的で、露骨な暴力が基本になっていて、人間は爆発すると、紫、オレンジ色、真紅のバラバラな色の破片となって砕け散ります。
クリント・イーストウッド、シルベスター・スタローン、ステイーヴン・セガール、アーノルド・シュワルツェネッガー、ジャン=クロード・ヴァン・ダムなどの人気スターを見ると、
映画に暴力シーンが出てくることを予想するだけでなく、渇望するように仕向けられています。
しかしその一方では、平和で、多様性を認め、身分や職業にかかわらずあらゆる人間を受け入れるよう強く勧めるメッセージもあふれています。
ダライ・ラマからテレビ番組『ロジャーズさんの隣近所』や『テレタビーズ』にいたるまで、私たちは人に優しく、親切にすべきで、争ってはいけないといわれているのです。
私にこんな不平をいってきた親がいました。
「息子が公共放送の『バーニー・グーグル』から有線テレビ放送のWWF6人タッグマッチのプロレス中継にチャンネルを変えてしまったんです。
こんなものを見ていたら、息子はいったいどうなってしまうのでしょう?」
この親は思い悩む必要はないでしょう。
現代文化が大声でがなり立てる怒りについての相反するメッセージに、ほとんどの子どもはそれほど戸惑っているようには見えません。
親はテレビの暴力シーンのせいで、子どもの心に傷が残り、自分や他人の怒りにきちんと対処できなくなるのではないかとよく取り越し苦労をしています。
実は、子どもを怒りにうまく対処できなくしているのは、普通テレビより、子どもが目にするテレビの前で発生している出来事です。
バーニーやハルク・ホーガンよりはるかに子どもに怒りについて教えているのは子どもたち自身の家族なのです。
社会全体が怒りを恐れているように見えます。
怒りを顔に現すことは異常なことであり、怒りは抑えなくてはいけないものと短絡的に思われていることもあります。
しかし実際には、怒りは私たちが活用できる最も健全な感情の一つであり、子どもの内面に発生した緊急事態に注意する必要があることを親に知らせてくれる鮮やかなシグナルなのです。
怒りはすべての子どもが味わう喜び、愛情、空腹、罪悪感、羞恥心、満足、嫉妬、不安、歓喜と同じように正常な感情です。
私が怒りを「優れた伝達者」と呼ぶのは、助けが必要であるという明らかな合図を送ってくれるからです。
普通、子どもの怒りに感情移入し、理解し、抑えてあげられる思いやりのある保護者が助けにきてくれたなら、怒りは静まっていきます。
被害はありませんし、傷もまったく残りません。
まるで荒れ狂う暴風が静まるように、子どもは別の感情、状況、気分にすんなり移っていくことができます。
怒らないほうが異常なのです。
「自分の子どもはまったく怒りません」といわれたなら、私は診察するためすぐにその子を連れてくるよう親にいいます。
私は怒りを「無力感と失望感に対応するための激しい不満の状態」と定義しています。
怒りには二種類あります。
一つは発達上の怒りで、発育に必要な順応段階(トイレのしつけ)を通過する時に感じる、子どもの習熟過程につきものの一環です。
また一時的な欲求不満を引き起こす、日常のやりとりから生まれる対人関係の怒りもあります(「ダメよ、クッキーを食べちゃ。もうすぐ夕食なんですからね」といわれた場合の怒り)。
これは他の人に自分の思うように振る舞ってもらえない体験で、かなり腹を立ててしまう可能性もあります(多くの大人と同様に、子どもも欲求不満には決して十分、またはすんなりと順応しません)。
対人関係の怒りの多くは、自分の欲求や欲望が無視され、応えてもらえないため腹を立てるのです。
しかし、このことは、私たちが怒りについて理解しておかなくてはならないことを鮮明にしてくれます。
それは、怒りとは、例外なくその瞬間に感じた絶望感や無力感に対する反応であるということです。
しかし、子どもの怒りの反応は、年齢や経験により違いがあります。
幼児の怒りは、叫び声をあげたり、泣きわめいたり、時にはきちんと食べるのを拒んだり、食べなかったりといったように感情を発散させて表現されます。
歩き方を覚えたばかりの子どもは、怒りを表現するための新しい手段を手に入れます。手を自由に使うことです。
スプーン、ボール、食べ物、植木鉢を突如つかめるようになると、子どもは自分が怒ってものを投げることが威力のあることに気づきます。
よちよち歩きの子どもは、「恐るべき2歳」の筋書き通りかたくなな態度を示し、「いや!」という怒りの言葉のもつ威力に気がつきます。
トイレのしつけをするのもほぼ同じ段階ですが、彼らはトイレを使うのを拒否することで怒りを現そうとするでしょう。
3歳から5歳までの就学前児童はさらに多くの身体技術を身につけ、言語能力を増すことで、さらに大量の武器を手に入れます。
よちよち歩きの子どもなら怒ってかみつくかもしれませんが、年齢があがると叩いたり、けったり、ひっかいたり、飛びついたりしてくるかもしれません。
この歳になると、唾を飛ばしながら「いや!」と怒る代わりに、
「大嫌い!」「ほっといてよ!」「ママなんて最低!」
といった言葉も口にするようになります。
周囲の人が嫌がることをいつもやろうとしたり、嘘をついたり、ものを盗んだりするのも、就学前の段階の怒りの表現手段になるかもしれません。
学校は今までとはまるで違った怒りを実行に移す舞台となります。
成績不振や授業の妨害、食堂や校庭での喧嘩、ずる休みは、就学年齢の児童の怒りの反応として一般的なものです。
子どもが思春期に向かって成長していく時、怒りはもっと巧みに隠されるかもしれません。
競争心が激しくなったり、過剰な野心を抱くのは、しばしば怒りに原因があります。
多くの点で、私たちは怒りの扱い方を誤っています。
相変わらず多くの親は、自分と同様に子どもも怒るとひどく気まずくなってしまうので、怒りを隠そうとしたり、怒っていないふりをしたり、怒りを否定するためにできることはすべてやろうとします。
怒るのが正常なことだと思えないことが多いのは、怒りがごく自然の感情であることを教えられてこなかったためです。
怒りを顔に出さないよう教えられてきたので、私たちは子どもが怒ると厳しいお仕置をするかもしれません。
子どもの頃、怒るといつもいわれてきたことなので、怒っている子どもは「甘やかされている」ように見えるかもしれません。
問題を一層複雑にするのは、怒った子どもと自分を無意識に同一視(私たちをぎょっとさせるかもしれない同一視)することです。
自分にも抑圧している怒りの感情があるので、子どもが「腹を立てている」のを見て、自分も怒りの感情を爆発させてしまうのではないかと思うとぞっとしてしまうのです。
自制心を失ってしまうのは自分にとって我慢できないことなので、子どもの怒りが現れるのを抑えるためできることなら何でもやるでしょう。
このような行為に出るのは子どもの怒りを実際以上に自分への個人攻撃と受けとりすぎているからで、これでは小さな子どもが叫んでくるかもしれない「パパもママも大嫌い」というよく耳にする言葉に対処することはできないでしょう。
実際、怒った子どもは胸にズキンと響く批判を浴びせてくることがあります。
でも子どもの言葉に含まれる刺は、いってみれば口に出した瞬間に忘れてしまう類いの、欲求不満を示す一時的なわめき声にすぎないかもしれません。
また私たちは、子どもが怒るのを恐れて、なだめにかかることもしがちです。
そのため何でも子どものいいなりになり、物でつって「いい子にさせよう」とし、子どもの振る舞いに必要な制限を設けようとしません。
また、これとは逆に、自分のほうから子どもを傷つける暴力的な対応をすることで、子どもの怒りを黙らせてしまうこともあります。
怒りの扱いを誤ると、私が「怒りの変形」と呼んでいる状態に子どもを必ず陥れてしまいます。
怒りを直接表現するのを妨げられた子どもは怒りを抑圧します、するとこの抑圧された怒りは不健全で、危険な感情に変化していきます。
抑圧された怒りの多くは精神科の疾患に姿を変えていくのです。
一見その症状は怒りとはまったく無関係に見えますが、実際は怒りの抑圧が原因で発生したものなのです。
例えば、怒りが内向化した障害がうつ病であるという考えは一般にも広まっています。
しかし、うつ病以外にももっと多くの怒りが姿を変えた敵意、恐怖、不安が、子ども時代ばかりでなく、その後の人生全体を苦しめてしまうかもしれません。
このような対処法を誤った怒りの遺産は、有毒廃棄物投棄所の周辺に暮らす人々に発生する症状に似ています。
その症状は有毒物質が原因であるようにはまったく見えなくても、その毒性がすべてのものを汚染し、歪めてしまうのです。
怒りを完璧に処理できる人は一人もいません。
恐らく子育てでこの怒りの領域ほど、「すぐに完璧を求めるのではなく、一歩一歩」という言葉が通用する領域はないでしょう。
しかし、私たちは親として、子どもに怒りを怒りとしてきちんと表現できるようにしてやり、また、自分が模範となって、怒りを我慢し、
抑える能力を子どもに身につけさせてあげることで、この言葉を実現することができます。
カテゴリー:子供の心の障害
子供の抱えるストレスにどう対処したらいいの?
子どものストレスは親のストレス。親のストレスは子どものストレス…。親子ともに強くなって、ストレスの悪循環を元から断ってしまおう。
レビューを見るストレスというテーマはあまりに範囲が広く、複雑なので、ストレスを分類して説明する必要があります。
子どもが抱えているストレスが小さなものなら、問題を引き起こす原因がわかれば、ストレスはすぐに消えていくでしょう。
ほとんどの子どもが適応障害と呼ばれる症状に悩まされることがあります。
この障害は、一つの発育段階から次の段階に移行する時の通常の挫折に伴う感情、学校、対人関係の障害として特徴づけられています。
親は子どもを落ち着かせ、障害を乗り越えられるように手を貸してあげればいいでしょう。
「困難に堪えるべき」だとしても、ストレスに対する子どもの反応(または無反応)に知らんぶりするのはよくありません。
親は自分が原因で子どもが感じているストレスについても敏感にならなくてはいけません。
たとえ意識的ではなかったにせよ、あまりにも幼い頃から無理やり人と競争させたり、子どもにあまりにも無茶な期待を押しつけてはいけません。
緊張をほぐしてやり、成長を続けていくのに必要な援助を子どもに与えて下さい。
すっかり打ちのめされてしまうほど激しい心の痛手となる出来事を体験した子どもには、何はさておき励まし、思いやりを示す必要があります。
子どもがショッキングな体験を思い出さないようにするために、何らかの手を打って下さい。
とりわけこのような措置が必要なのは、子どもが性的虐待、離婚、家族との死別、事故、犯罪の被害、またあらゆる種類の自然災害にあった場合です。
幼い子どもはその出来事を論理的に眺めることができないことを忘れないで下さい。
子どもはトラウマに対し、親が予想もできないような空想的で、自己批判的な理屈を組み立ててしまうかもしれません。
「その出来事は誰もどうすることもできなかったことで、あなたの責任ではない」
といって子どもを安心させて下さい。
子どもにつきっきりで、数日、数週間、時には数カ月、必要なら何回でも(絵を描かせたり、遊びの中で演じさせたり)満足する何らかの手段を利用して、トラウマについて子どもが話せるようにしてあげて下さい。
子どもが自分なりのペースに従って障害を克服していくのを尊重して下さい。
とりわけ子どもの心の痛手が激しい時には、障害を克服するのにしばらく時間がかかります。
子どもがトラウマに対する感情を吐きだすのが早ければ早いほど、心の傷が一生のダメージとなる確率は少なくなります。
子どもも含め多くの人に影響を及ぼす自然災害の場合、親は地域社会に組織される数多くの支援グループに加わり、自分たちは孤立してはいないという意識を獲得し、子どもと話し合い、安心させる方法も含め災害に対応する方法を学ぶべきです。
数週間以上、子どもがPTSDの症状に苦しんでいるなら、
個人療法、集団療法、または家族療法による専門家の助けが必要となることは間違いありません。
薬物療法も効果があるかもしれません。
そのためには抗うつ剤、抗不安薬、クロニジン(血圧降下薬)の他、ノウブロッカー(交感神経遮断剤)も利用されています。
カテゴリー:子供の心の障害
子供のストレス
子どものストレスは親のストレス。親のストレスは子どものストレス…。親子ともに強くなって、ストレスの悪循環を元から断ってしまおう。
レビューを見るストレス(威圧的で、脅威的なものとして心に留められる内面や環境のプレッシャー)がホットな話題になってきたのはごく単純な理由からです。
それはストレスを避けることのできる人間が一人もいないからです。
私たちは毎日、マスメディアから前例のないほど多くの矛盾に満ちた刺激を次々に浴びせられています。
かつては当たり前で、疑問の余地のないこととして支持されてきた自我、家族、成功、セックスに関する前提はすべ了覆されてしまったので、私たちは信頼できる援助や指針もなく、
自分や自分の人生を自力で「創り出さなくてはならない」かのような気分に度々襲われています。
恐らく、現在ほど生活にストレスの多い時代はかつてなかったでしょう。
次々に押し寄車てくる様々な影響、意見、義務の波の中から何かを選び出さなく十はならなかった時代など、これまで一度もありませんでした。
現在、ストレスに対しこれほど多くの関心が払われるのも当然のことなのです。
ストレスがすべて悪く、不自然なものだというわけではありません。
きちんとした活動をしていくためには、ある程度のストレスは不可欠だからです。
ストレスがなければ私たちは何一つ成し遂げることはできないでしょう。
仕事の締切りに間に合わせる、
家族への基本的責任に応える、
一度始めたことを最後までやり遂げる、
今までより大きな目標を達成するための長期計画を作成する…、こういったすべてのことの成否は、正常で生産的でほどほどのストレスに前向きに対応していけるかどうかにかかっています。
しかし、この有益なストレスと、病気や精神病にじりじりと追い込んでしまう過剰で威圧的で有害なストレスの間はどこで線が引かれているのでしょうか?
とりわけ子どもの場合、この質問には答えづらいものです。
児童の発達は、成長していくために通り抜けなくてはいけない新たなストレスのたまる段階に次々にうまく順応していくことであると考えられるかもしれません。
歩き方、食べ方、話し方、トイレの使い方、人との付き合い方、自転車の乗り方、字の書き方、足し算や引き算、楽しみを先にとっておく方法など、
これらすべてのことを身につけるには、大人になるために克服しなくてはならない、生きていく上で避けて通れぬ挫折(ストレス)に対処しなくてはなりません。
しかし子どもは、それだけでなく大人と同じくらい多くのストレスに悩まされるものなのです。
多くの子どもは成長するためのストレスに順応するだけでなく、
知らない土地への引っ越し、両親の離婚、転校、病気から生じるトラウマ(心の傷)にも対処しなくてはなりません。
また、社会や勉強に対し親が徐々に膨らませていく子どもへの期待にも対処しなくてはならず、時には(何がなんでも「勝利をつかむ」ため)幼稚園の頃から他の子どもと競争することを教えられます。
「ステージ・ママやパパ」と「コーチ」がますます増えている事実に着目して下さい。
ハリケーン、竜巻、地震から、大量殺人、レイプまで、メディアにあふれる暴力的映像もストレスを増やします。
セックスに関する過剰な情報も避けて通ることができず、テレビのトークショーやインターネットのチャットルームも次々に悪影響を及ぼし、
子どもの心をかき乱し、混乱させ、必然的にストレスを増やします。
あらゆる影響に対するのと同じように、ストレスへの反応も子どもによって様々で、すべての子どもに同程度の危害やマイナスの影響を及ぼすわけではないことも覚えておくことが大事です。
性格的に他の子どもよりストレスをうまくかわしているように見える子どももいます。
ある子どもにはストレスが多すぎる状況でも、他の子どもは自分に課せられた単なる一つの挑戦だと見ているかもしれません。
これが、子どもの気質や状況に対する表現・反応の仕方を親が常々確かめておかなくてはいけないもう一つの理由です。
一人ひとりの子どもを独自の個性をもつ人間と見なし、ある程度その個性に合わせて扱う必要があります。
とりわけこの作業は、子どもの生活のストレスを増やしてしまうか、減らせるかといった観点から見て重要なことです。
もっと激励し努力を促すのがいい子どももいれば、もっと好きなようにやらせるのがいい子どももいます。
こういった決断を下すには、子どもの個性とその子どもがたまたま直面しているストレスの性質に敏感に気づく必要があるのです。
しかし、どの子どもにもトラウマ(心の傷)となってしまうストレスがあります。
このようなストレスは、子ども時代の通常の出来事の範囲を超えて発生した、子どもの生活や健康を脅かす出来事と定義づけられるかもしれません。
その出来事は、子どもが直接体験したり(性的虐待、重い病気、自動車事故など)、または周りの人の身に起こったことで立ち向かわなくてはいけない出来事(家族の病気や突然の死など)かもしれません。
ある出来事が有害で心の痛手となるストレスとして心に刻み込まれる時、子どもは少なからずその出来事を鮮明に記憶する傾向がありますが、
幸いほとんどの子どもは何とか自分を見失わずにいることができます。
子どもは、なぜこんな事態になったのかと思い「なぜ自分に(降りかかってきたのか)?」を考え抜こうとし、いわゆる「前兆形成」の期間を体験するかもしれません。
普通、トラウマを受けた直後、子どもは一時的に睡眠障害、学業不振、ある義務への集中や注意力維持の困難を経験し、ショッキングな体験の再現を恐れるようになったり、
また再現されやすいひとりばっちの状態になることに対し漠然とした恐怖(例えば、親から引き離されること)を抱くことが多くなります。
このような子どもは、心を傷つけた出来事の夢を見たり、トラウマに対処することが不安なため一見その出来事とは無関係な怖い悪夢を見るかもしれません。
ほとんどの子どもは何らかの点でトラウマを説明したり反映させたりしている遊びをしたり、絵を措いたりするようになるでしょう。
性的虐待の場合、子どもが動物のぬいぐるみや人形を使って演じる遊びが、子どもにとって自分が体験した虐待を人に知らせる唯一の手段になるかもしれません。
このような遊びは、辛い状況を克服するための健全な補償行為であり、すぐにやめさせたり、妨げたりしてはいけません。
しかし、時が経つうち自然と、新たな局面に入っていく子どももいるでしょう。
この段階では(認識、感情、行動の上で)トラウマを引き起こす出来事を執拗に再現しようとするかもしれません。
この行為は自分の恐怖を克服するための以前よりも大規模で、健全な試みの場合もありますが、
この段階でうまくいかないと、その後何年間も不快な出来事の記憶に頭が埋め尽くされてしまう危険があります。
時が経つうちに、その出来事が子どもの心の中でひとりでに歪曲され、誇張されてしまう傾向があるのです。
子どもはその出来事の様々な面を幻覚で見ることがあるかもしれません。
そのため後年、大人になって(性的虐待などの)心の傷を告白するまでに、元々の事件とは徐々に異なってしまい、時にはずっとひどく、恐ろしい出来事に変わってしまう恐れもあります。
このようなトラウマは本当に危険です。
トラウマが発生した直後に、その影響に対処できなかったり、対処しようとしなかった子どもが心に受けた傷は、その後の人生すべてに打撃を与えてしまうかもしれません。
深刻なトラウマを受けた子どもの人生観はしばしば狂ってしまいます。
将来仕事をするとか、結婚して子どもをもっとかいった期待感が薄れてしまい、
トラウマのない子どもならもっと簡単に抱くことのできる野心、好奇心、充実感のもてない将来しか予測できなくなってしまうかもしれません。
つまり、子どもの心に傷を負わせるストレスにより現れた症状に、親は何がなんでも気づいてやらなくてはならないのです。
その中で最も一般的なものが「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」です。
この障害は次に分類した三つのカテゴリーのうちの一つにあらわれる傾向があります。
興奮状態があること
このような子どもは短気で、怒りっぽく、ちょっとした挫折にも過剰な反応を示し、攻撃的になったり、かんしゃくを起こしたりする傾向があります。
なかなか眠れず、いつも自分のなわぼりを守ろうと警戒し、安全を確保するため自分の周囲の状況を注意深く見守っています。
彼らは防衛的で、ちょっとしたことにひどく驚き、
一般に心臓血管や腸の反応など様々な生理や自律神経系の症状に苦しめられています。
トラウマの再体験
二つめのグループは、悪夢を見たり、繰り返しショックを受けた体験を表現する遊びをしたり、時にはその出来事の回想(フラッシュバック)をしたりしてトラウマを受けた出来事を追体験します。
回避と解離(意識の分裂)
三つめの症状のグループには、回避、麻痺、解離性という特徴があります。
このような子どもは心の傷となった出来事を思い起こしてしまう(またはその記憶を誘発する)あらゆることを避けようとします。
自分の殻に閉じこもることが多く、外からは生気がないように見え、苦虫をかみつぶした、悲観的な顔つきをしがちになります。
感覚が麻痺し、落ち込み、感情を喪失しているように見えるばかりでなく、空想にふけったり、没個性的になったり(現実感の喪失)、希望をすべて失い、過度に依存的になり、時には失神状態に似た身体症状を示すことで人格を解離させてしまうことがあるかもしれません。
PTSDは数年間なくならない可能性があり、実際そうなってしまう場合が多く、一般に人生のあらゆる面にかなりの悪影響を及ぼします。
幸い、トラウマを受けた子どもは、このような症状のいくつかを数週間、数ヶ月体験するだけで、その後はこの苦境を乗り越え、自分の感情をかなり取り戻していきます。
このような子どもの障害はPTSDではなく、急性ストレス障害と呼ばれています。
しかし、PTSDの影響が一生続いてしまった場合、子どもの人生にあまりにも深刻な影響を及ぼしてしまう恐れがあるので、
子どもが心に痛手を負った直後に現れてくる症状にできるだけ早く対処しなくてはなりません。
子どもの残りの人生がトラウマによって悪影響を及ぼされないくらいになるまで治療してあげるために、親は子どもの症状に油断なく注意を注いでいる必要があります。
カテゴリー:子供の心の障害
子供のうつ病に、どう対処するか
本書は、子どものうつ病を包括的に捉えて、成因・病態、症状、分類・類型、経過・予後などについての最新知見を簡潔に述べたうえで、有効な薬物療法・精神療法、家族へのアプローチ、自殺の予防といった治療の実際を豊富な症例を挙げ具体的に詳述したものである。
さらに現代社会の子どもへの影響や、“うつ”状態が子どもにとって何を意味するかまでにも言及している。
今まで見逃されてきた「子どものうつ病」を正しく診断し、治療するために必要な事柄をすべてもり込んだ実用書である。
特徴や症例が載っていてわかりやすく読めました。
こどもに携わる人は必読です。
レビューを見る
数週間、子どもがうつ病の症状の一つ以上を現し、よくなる気配が見えないようなら、次のような手段を講ずるべきです。
(1)子どもに優しく話しかけて下さい。
いかに建設的なものであろうと、批判はうつ状態の子どもに誤解を与えてしまうことが多く、さらに自己嫌悪感を募らせてしまう原因になります。
(2)常識を働かせ、子どもを悩ませていろ考えや状況があるのかどうか尋ねてみて下さい。
(3)うつ状態の原因となった可能性のあら過去の出来事をざっと調べてみることで、うつ状態になったと考えられる理由を子どもが突き止められるようにして下さい。
うつ状態の徴侯に気づいた時、子どもが学校、友人関係、キャンプ、家庭で実行し、表現し、経験していたかもしれないことは何でしょう?
ストレスの多い状況が子どもの感情(うつ状態)と関連していないか見てみることが、大変役に立ちます。
気分が落ち込んでいる原因はあなたや家庭環境にあるかもしれません。
忘れてならないことは、この事実から目を逸らさず、しっかり検討し、状況を変えていくのは、とりわけ難しいということです。
(4)希望を抱きなさい。しかし口先たけの望みは禁物です。
恐らく気を滅入らせてしまう十分な根拠(理解可能な理由)があるはずだといって、子どもを安心させて下さい。
(5)うつ状態の原因を突き止めたなら、その原因がいかに不合理で、ばかげているように見えても、子どもに自分の失望感を述べさせて下さい。
自分の話を親が受けとめてくれるだけで、子どもは自分が愛されているという気持ちになり、疎外感が軽減されるので、うつ状態は治ってしまうかもしれません。
子どもに失望感を述べさせたなら、あなたはそのような感情は誰もが抱くもので、気を滅入らせてしまう以外にもこの状況に対応する手段があると子どもに話してあげられるかもしれません。
(6)自分の似たような体験を子どもに伝えてあげるといいかもしれません。
必ずしもあなたの人生について事細かく話す必要はありません。
子どもがある程度楽観と希望をもてるようにしてあげることができれば十分です。
(7)ほとんどのうつ状態は、一定の期間が過ぎれば治ってしまいます。
ほとんどの子どもは数週間から数カ月もしないうちに、自力でうつ状態から回復していくことを心に留めておいて下さい。
(8)次のような徴候が現れた時には、専門家の助けが必要となります。
●死、天国、来世、亡くなった親族やペットのことを考えたり、ほのめかしたりする場合。強い罪悪感や自責の念。
「この世にいたくない」という願望。自殺をほのめかす言葉、考え、しぐさ、行動。
●今まで述べてきた対処法を実行しても、数週間うつ状態に改善が見られなかった場合。
●数週間の間にうつ状態が悪化した場合。
●軽度のうつ状態が数ヵ月間続く場合。
●学校の出席、対人関係、身体の健康が著しく蹟なわれている場合。
ある種の状況に置かれている子どもは、他の子どもよりうつ病になりやすいという事実を記憶に留めておいて下さい。
うつ病の親をもつ子ども、行動障害やADDのある子ども、発育障害のある子ども、内気さや恐怖心のせいで対人関係がきわめて不器用な子どもたちなどです。
(9)うつ病には多くの治療法がありますが、最も重要なのは心理療法(個人療法、家族療法、場合によっては集団療法)です。
まずこの「従来から行われている」話し合いに基づく療法を必ず治療の根本に据えるべきです。
自分の感情を理解し、それを人に伝えることが、依然として子どもに最高の安心感を与えます。
もちろん、自殺の衝動に駆られたり、学校や社会でまったくうまくいかなかったり、身体の症状が重かったりする場合には、子どもを入院させなくてはならないかもしれませんが、そういった事態はごくまれにしかありません。
抗うつ剤の服用が年々急速に増加してきました。(大人に対して認可されている)抗うつ剤の子どもへの利用に関する研究もいくつか発表されています。
抗うつ剤は、うつ病の悲惨な状況から多くの人の命を救ってきました。
まだ情報が十分とはいえませんが、子どもへの抗うつ剤の利用は大変有効であるといって差し支えありません。
しかし、うつ状態が重くて薬の服用もやむを得ない場合を除き、第一の治療手段は薬ではなく、心理療法であると断言することができます。
(11)既に述べた通り、間違った病気を診断され、薬を投与した後になって初めて躁病と診断されることは少なくありません。
心理療法に加え、躁病にはしばしば精神安定剤や抗精神病薬の投与が効果的です。
カテゴリー:子供の心の障害
子供のうつ病と躁病
本書は、子どものうつ病を包括的に捉えて、成因・病態、症状、分類・類型、経過・予後などについての最新知見を簡潔に述べたうえで、有効な薬物療法・精神療法、家族へのアプローチ、自殺の予防といった治療の実際を豊富な症例を挙げ具体的に詳述したものである。
さらに現代社会の子どもへの影響や、“うつ”状態が子どもにとって何を意味するかまでにも言及している。
今まで見逃されてきた「子どものうつ病」を正しく診断し、治療するために必要な事柄をすべてもり込んだ実用書である。
特徴や症例が載っていてわかりやすく読めました。
こどもに携わる人は必読です。
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どんな人も様々な気分や感情をもっています。
元気な日もあれば、落ち込む日もあります。
怒りっぽかったり、いらいらする日もあれば、万事うまくいく日もあります。
子どもも大人とまったく同じような気分をもっています。
一緒にいれば、子どもが頻繁に気分を変えるのがわかります。
一日に何度も気分が変わるのです。
腹を立てて泣き叫んでいたのに、ほんの2、3時間後には大好きなおもちゃを手に入れて大喜びしている子どものことをちょっと想像して下さい。
うきうきして、くすくす笑っていた子どもが、大人から「ふざけているんじゃない」と叱られたとたんに泣き出す姿を何度見たことがあるでしょう?
忘れてならないのは、このような気分の変化は正常であるということです。
気分は絵の中の色彩と同じくらい大切なもので、毎日の経験に彩りを添えてくれます。
人間に感情や気分がなければ、子どもは発育上の義務を機械的に実行するロボットのような存在にすぎなくなります。
喜怒哀楽のない子どもに人格は育たないでしょう。
人間とは感情を抱く生き物なのです。
すべての子どもが様々な感情を抱く能力をもって生まれてきます。
しかし同時に、どの子どもにもその子に特有の気分、感情の幅、感情を表現する具体的手段があります。
このような感情の特徴は子ども自身の生まれつきの気質と家族の感情の影響が兼ね合わされて生まれています。
親はこのような子どもの感情について十分に知っておかなくてはなりません。
|
その感情を引き起こしているものは何か、 その感情はどれくらい長く続くのか、 またその感情はすぐ変えられるものなのかどうか、 そして子どもがその感情に打ちのめされてしまうことがあまりにも多すぎないかどうか、 |
きちんと把握しておく必要があるのです。
子どもが最も多く抱く感情の一つが悲しみです。
失望、家族やペットの死、友達との仲違い、欲求が満たされないこと、新しい土地への引っ越し、友人を失うことなど(原因は他にもいくつでも挙げられますが)、子どもたちは数知れない状況から悲しみを味わっている可能性があります。
このような悲しい気分は、自分が見たことすら忘れてしまった夢から生まれてくることもあり、目が覚めたら単に悲しいという日もあるでしょう。
普通の悲しみは、一定の時間が過ぎれば消え去り、子どもの日常生活にさほど害を及ぼしはしません。
少し涙をこぼし、自分の殻に閉じこもり、怒りっぽくなったり、無口になったり、ふくれっつらをしたり、不平をいったりしがちになるかもしれませんが、
このような状態は親が思いやりのある態度を示してあげれば消えていくものです。
常日頃の状態を取り戻すための状況を作るのに唯一有効なのは、子どもをそっとしておき、自分で問題を解決させてあげることかもれません。
悲しみは人生につきもので、親が干渉すべきものではありません。
ただし悲しみがうつ状態になってしまった時だけは例外です。
悲しい気持ちに、ある特定の気分的特徴が加わった時、初めて悲しみはうつ状態に変化します。
うつ状態の子どもは、単なる悲しみを抱いている子どもとは異なっています。
うつ状態の気分は普通の悲しみより深刻そうに見え、怒りやいらだちがかなり含まれていることが少なくありません。
その上、しばしば睡眠が妨げられ、食欲が減退して、体重も減ってしまう恐れがあります。
学校でも、問題を抱えてしまううつ状態の子どもが多くいますが、それは悲しみに心を奪われてしまい、きちんと意識を集中することができないためです。
彼らは夜眠れないばかりでなく、気持ちの落ち込み自体でも疲れています。
そして最も重要なことは、このような子どもは自責の念、罪悪感、自尊心の低さ、自分には価値がないという気持ちが重なり合った感情を抱いていることが多いということです。
彼らはしばしば絶望感も抱きます。
おのずと表れてくるうつ病の徴候は、
悲しげな顔、
疲れた顔つき、
がっくり落ちた肩、
うつむきかげんの顔、
不安げな様子、
全体的に無関心な様子
といったボディーランゲージにしばしば現れています。
学校に適っている子どもは、他の子どもは自分よりいい子だとか、みんなから嫌われているとか、何となく自分は劣っているとかいったようなことをあなたに話すでしょう。
頭痛、胃痛、吐き気、筋肉痛のような身体症状が現れることも少なくありません。
うつ状態の子どもはよく死ぬことについて考えます。
自殺しようともくろんだり、中には実際に自殺を試みてしまう子どもさえいます。
うつ病には軽度から重度まであらゆる症状があります。
激しい怒りがそこに含まれている場合もあれば、うんざりするほど退屈な人生を嘆くといった、昔からよくある絶望のように見えることもあります。
どの年齢の子どもでもうつ病になる危険性はありますが、年長の子どものほうが有病率は高くなります。
小学校以降の年齢では、普通、前の段落で説明したようにうつ病が発症していきます。
小学校入学以前の年齢では、食欲不振、親への過度の依存心、発育不良、睡眠障害、腹痛といった症状が現れ、時には自分の身の回りにいる大切な人になかなかなつけなくなることもあります。
うつ病のほとんどは環境の中のストレスが原因です。
もちろん、ストレスを受けるとうつ状態になりやすくなる遺伝子的傾向があることは間違いありません。
しかし、興味深いことに、ほとんどの子どもはストレスを受けてもうつ状態にはならず、うつ病の遺伝子的傾向のある子どもでもその大半はうつ病になったりしません。
うつ病を引き起こすストレスとは何でしょう?
多くの場合、そこには夫婦喧嘩、家庭内暴力、児童虐待、育児放棄(ネグレクト)、親に無視されている子どもの不安や怒り、建設的な行動強化の不足、時には身の回りにいる優れた人物を手本にすることで、
逆に自分が無力で無能だと感じてしまうこと、などが挙げられます。
つい最近まで、子どもは躁病にはならないと思われてきました。
躁病はずっと大人の病気として知られてきたのです。
この障害は、高揚感、多幸感、異常なほどの活力、誇大妄想を伴う快惚感、次々に湧き出る考え、早口、注意散漫、過活動、睦眠欲求の減少、
さらには乱交や浪費のような危険な衝動的活動を特徴とする感情状態と説明されています。
この異常な気分は同じ個人にうつ病と交互に発生することが多いので、躁うつ病(現在は双極性障害)と呼ばれています。
近年まで、若年層の躁うつ病はあまり研究されてきませんでしたが、現在では、
「過活動(神経疾患や躁病などで、行動が派手になること)」
と思える子どもがいることや、他の病気と誤診されている子どもがいることもわかっています。
実際にはこのような子どもは小児躁病の症状を示しているのです。
彼らは過活動で、怒りっぽく見え、早口で、注意散漫で、感情を抑えるのが困難なため、「ADD(注意欠陥障害)」をはじめとする行動障害の子どもと間違われてしまうことが少なくありません。
専門家はADDと躁病の子どもを区別しています。
その相違点として、ADDは幼い頃にその症状が現れ、しかも躁病の子どもに見られる異様な高揚感、「幸福」感の高まり、そして短気さがめったに観察されないことが挙げられます。
躁病の子どもは非常に扱いづらく、衝動性や生活環境の破綻のため入院させなくてはならないことも少なくありません。
最近の研究から、躁うつ病になる子どもには、幼い頃うつ病を発症しているケースが多いことが明らかになりました。
躁病の診断を下すのは難しく、行動障害やADDの治療が失敗して初めて、躁病の診断が下されることがしばしばあります。
カテゴリー:子供の心の障害
症状をコミュニケーションと考える
アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなど世界各国で支持され、注目されているシュタイナー教育の実践編。
子供の魂を育てる教師の在り方、学校の在り方が明快に示される。『シュタイナー教育の基本要素』姉妹編。付:1~12学年までのシュタイナー学校カリキュラム例。
子どもを理解する/精神科学的人間認識の観点からの教育実践/学校の運営/付録(学年毎の主要授業の例/一週の科目時間数の例)
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子ども時代に、まったく同じ成長段階を辿る人間は一人もいません。
ある年齢までに歩けるようになるとか、しゃべれるようになるといったごくおおまかな予測を立てることはできますが、
一人ひとりが異なる方法やペースに従って、このような段階(歩ける、話せる、排泄を我慢できる、親から離れられる、他の子どもと付き合える)を通過しています。
そして生まれつきのものと養育によって得たものが絶えずまじりあい、しかも互いにその影響力の度合を変化させていきます。
すなわち、このような子どもの遺伝子的性質と環境(親の養育や期待、社会からの要請などが子どもに及ぼす影響)が千変万化の影響を子どもに及ぼすことで、一人ひとりの成長過程をさらに予測しづらいものにしているのです。
このような多大の影響(遺伝と環境)を受けている時、葛藤やストレスを体験しないほうが不自然で、ある程度それを避けることはできません。
発育上のある段階でしばらく立ち止まったり、後退したり、当惑してしまう時、このような葛藤やストレスは文献でいう「障害(感情、行動、思考に認められる何らかの異常)」として現れてきます。
子どもの様子に不安を抱いた親は、問題解決の指針を探そうと、医者、精神科医、書店、テレビのトークショーにしばしば飛びつきます。
しかし、このような障害はほぼ例外なく、子どもの発育過程でのごく当たり前の出来事なのです。
このような親にしてあげられる最高のアドバイスとは、
気持ちを落ち着け、不安にさせられる子どもの症状が自然に消えていくのを待ちなさいということです。
そうなる確率が一番高いのですから。
事実、このサイトで取り扱う多くの症状や状態についての解説を読んで頂ければわかる通り、
子どもは障害それ自体より、障害に対する、親の反応のほうにずっと苦しみや悩みを抱いていることが多いのです。
まず最初に、ほとんどすべての子どもは症状を(あなたにとってひどく奇妙で、仰天させるものもあるでしょうが、)本来の自分らしさを取り戻そうとする正常な努力の現れであるということを確信して下さい。
その症状が専門家の治療が必要な病気の徴候であることはほとんどありません。
しかし、子どもに注意する必要がないといっているわけではありません。
このような症状は子どもが抱いている苦しみを伝えるための手段であり、親にとってはこの不安定な時期に子どもにどのような援助ができるのか知るための合図なのです。
人生をまったく問題なく過ごせる人間は一人もなく、ストレスの多い環境におかれると人間の精神はその捌け口をつくり、
耐えることのできない重圧を軽減するため、様々な手段に訴えるものです。
子どもの示す症状はたいていこの事実をほのめかしています。
カテゴリー:子供の心の障害
子どものことを一番よく知っているのはあなたです
アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなど世界各国で支持され、注目されているシュタイナー教育の実践編。
子供の魂を育てる教師の在り方、学校の在り方が明快に示される。『シュタイナー教育の基本要素』姉妹編。付:1~12学年までのシュタイナー学校カリキュラム例。
子どもを理解する/精神科学的人間認識の観点からの教育実践/学校の運営/付録(学年毎の主要授業の例/一週の科目時間数の例)
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子どもにとってより健全な環境を創る、少なくともその努力をする、
ことの他に、子どもがもつ独自の能力を育てるために(これは最も健全な自我を育んでいくということでもあります)親にできることはあるでしょうか?
そのためには、まずできるだけしっかりと子どもを観察するようにしなくてはなりません。
もう一度言いますが、子供のことを一番よく知っているのはあなたなのです。
しかし、それは、子どものことをもうこれ以上知ることができない(知るべきではない)ということではありません。
ほとんどの親は、わが子の妊娠と誕生以来、または幼児の頃から子どもとずっと一緒に暮らしてきました。
親は子どもに食事を与え、おむつをかえ、しつけをします。
一緒に喜んだり悲しんだり、なだめたり、抱きしめたり、起こされたり一緒に眠ったり、心配したり、看病して病気を治してきました。
すなわち、あなたは子どもの発育の過程をほとんど観察してきているのです。
子どもの生体リズムについてあなたほど知っている人はいるでしょうか?
子どもの好き嫌い、能力、好み、才能、欠点についてはどうでしょう?
このような質問に対するあなたの答えの中に、親こそ子どもにとって最高のセラピストになれるという私の主張を裏づける貴重な証拠が見つかります。
もちろん、愛情深い、気持ちをわかってくれる親でも対応できず、専門家の援助が必要になることもあるでしょう。
種々様々な知識や臨床での経験が、正式な診断を下し、治療をするには必要となります。
しかし親は、子どもが直面する大部分の心の悩みに手を差しのべることができるのです。
できる限り子どもの成長を育む環境を創ってあげるのと同様、(親が本来の子どもの性質をはっきり理解できるよう)子どもについて自分が既に知っていることにもっと意識的になれば、親の援助はさらに有効なものになります。
カテゴリー:子供の心の障害
心の健全な子供とは?
アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなど世界各国で支持され、注目されているシュタイナー教育の実践編。
子供の魂を育てる教師の在り方、学校の在り方が明快に示される。『シュタイナー教育の基本要素』姉妹編。付:1~12学年までのシュタイナー学校カリキュラム例。
子どもを理解する/精神科学的人間認識の観点からの教育実践/学校の運営/付録(学年毎の主要授業の例/一週の科目時間数の例)
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私たちは子どもに何を求めているでしょう?
どのような状況の場合、子どもの心が健全だといえるのでしょう?
子どもたちの心の健全さの目標として、私たちはどんな状態を想定しているのでしょう?
心の健全さを保つために必要な条件は数多くありますが、私の知り合いの親はほとんどこれらの条件に気づいているようですし、
子どもたちにその条件を身につけてもらいたいと願っています。
ここで、その条件をはっきりさせておきましょう。
それは、心が健全であるためには感情が豊かで、才能にあふれ、適応力にも恵まれ、しかもこれらの条件のバランスをうまく取ることができることこごす。
確かに、私たちは子どもが外部の庄力にすぐ屈してしまわない強い個性をもった人間になってもらいたいと願っています。
しかしその一方では、相手を尊重し、異なる意見にも敬意を払って、うまく人と付き合うことのできる人間になってほしいとも思っています。
あまりにも自分の考えを押し通す、融通のきかない、へんくつな人間になってもらいたくないのです。
つまり、心の健全な子供とは、
自分自身の立場を知りつつ、敗北感を抱いたり、自我を失うことなく、人とうまくやっていける子どものことをいいます。
他人と協力して生きていきながら、本来の自分の姿も見失わずにいられるようになるには、関連する二つの能力が不可欠になります。
それは、違いを許せる能力と共通点を見つけ出す能力です。
この二つの能力を身につけている子どもは、自分のことを知り、自分を表現しながら、人との付き合いから何らかのものも吸収することのできる安定した心をもてるようになります。
そうした子どもは、相手に反対することも領くことも、
他人をほめることも自分を主張することも、
前に進むこともじっと待つことも、
競い合うことも仲良くすることもできます。
心の健全な子どもは、他人に敬意を払うことを学びながら自尊心も失わずに成長していきます。
自分と他人の独自性を尊重しながら、類似点も正しく把握するようになれるのです。
自分のもつ価値に気づき、他人の価値も尊重する人間になるのです。
このようなバランスの取れた健全な心を子どもに身につけてもらえるようにするには、どうしたらいいのでしょう?
そのために親がすべき主なことは、いい環境を創ることです。
子どもの性格、感受性、気質には必ず遺伝子的要素が含まれていますが、決定的役割を演じるのは成育する環境です。
恐らく私たちが影響を及ぼすことができるのは、この二つの要素のうち後者だけなので(人間の遺伝子操作は依然として禁じられています)、環境がより決定的な役割を果たすでしょう。
前向きで、公平で、温かく、成長する姿に関心が注がれ、励ましや愛情にあふれ、個性をきちんと認めてもらえる世界で育てられる時、
子どもが健全な心を養うことができる確率が最も高くなります。
もちろん、これは理想です。
このような環境を創り出すためには数々の困難を要しますし、その困難をすべて克服することは絶対不可能です。
親たちの心の中は、いつもプレッシャー、弱点、無意識の渇望や願望、満たされなかった欲求、その身代わりに子どもに託す期待(子どもには強要や圧力として感じられる)で渦巻いています。
子どもの独自の長所や望みは客観的に見ることができず、親自身の競争心や現状を変えたくないという執着心に基づいた態度なのです。
このような障害に立ち向かい、改善していくことができますが、完璧な人間など一人もいません。
子どもの発育にとっていい環境を創りたいと望むだけで、何もできないことも多いものです。
カテゴリー:子供の心の障害


