子供の心身症にどう対処する?
本書は、わが国のすべての小児科医の方々に、自分たちが心身症の子どもたちへ対応することができる存在であることを認識して頂き、さらに、より深いご理解をして頂くため、また、既に心身症医療に携わっている方々には、ご自分たちの知識を整理して頂けるよう編まれた。
自閉症児を含む三人の子を育てる著者からの読めばきっと元気になる子育てメッセージ。
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身体的症状のある子どもは、実際に病気で苦しんでいるかもしれないことを忘れてはいけません。
かかりつけの小児科医に行って、子どもの苦痛や身体的不満に何らかの医学的原因がないか調べてみることが大切です。
何度も腹痛を訴える子どもの15%が、実際に消化器のどこかに異常があります。
子どもの訴えを真剣に受けとめて下さい。
かかりつけの小児科医に協力して下さい。
まず第一に、小児科医に子どもの病歴を教えて下さい。
小児科医に徹底的な身体検査をしてもらいます。
検査をし、小児科医から「問題は心理的なものかもしれない」といわれたなら、否定したくなるかもしれませんが、その意見を退けたりしてはいけません。
子どもの身体の痛みが身体医学的原因でないことがわかり、しかもその症状が短期間で軽くならなければ、かかりつけの小児科医は恐らく精神科を紹介してくれるでしょう(注・日本では心療内科への紹介が一般的)。
精神療法は、特に個人療法と家族療法を併用すると大変効果があります。
この二つの療法で重点が置かれるのは次のことでしょう。
(1)子どもが身体の病気を適して何を伝えようとしているのか発見する。
(2)葛藤がどんなものであれ、子どもがそれを避けずに、言葉で表現できるように手助けをする。
子どもが、心理的要因が引き金となっている身体の苦痛を示す時、動揺したり、うろたえたりしないようにして下さい。
あなたが悩んでいる姿を見ると、子どもの苦痛はさらに激しくなり、このような症状に一層執着させてしまう結果になるでしょう。
身体の病気を誘発する原因を見つけ出す際には、子どもと一緒にこの作業に取り組むようにして下さい。
あなたが気づいていない、子どもが味わったトラウマ(心の傷)、あなたがあまり重視していない影響が子どもにあったのかどうか確かめて下さい。
あなたは子どもと一緒にこの原因究明の過程で子どもの味方という立場に立つかもしれません。
この作業は自分でも何かをなしうる能力があるという意識を子どもに与えると同様に、親子間の杵を強くしてくれるでしょう。
子どもにとっての素晴らしい模範になって下さい。
苦痛を表す時に、自分にはどのようなパターンがあるのか調べてみて下さい。
心の葛藤を身体を通して表現する傾向が自分にあるのがわかったなら、(考えられる治療を利用し)このパターンを変えるための手段を講じて下さい。
広範囲に及んだり、回数が多かったり、高額な費用のかかったりする不必要な医学的検査は受けないようにして下さい。
子どもの身体の苦痛にあなたが不安を抱くのはいたしかたないことですが、
信頼できる小児科医が身体に異常がないと診断したなら、それ以上身体に苦痛の原因を探しても子どもには何の役にも立ちません。
焦点を心理的原因に変えてみて下さい。
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