子供の自閉症
子育てが大変なのは自閉症のせいじゃない。自閉症だから何もできないわけじゃない。障害のせいにしないで、普通じゃなくても幸せになれるよ。
自閉症児を含む三人の子を育てる著者からの読めばきっと元気になる子育てメッセージ。
レビューを見る
「先生、怖いんです。
フィリップはもう2歳だというのに、一言もしゃべらないんです。
ひょっとして……、」
フィリップの母親は、息子が自閉症かどうか怖くて尋ねる気になれません。
しかし彼女にとって朗幸田ま、子どもが自閉症である可能性はほとんどないということです。
自閉症は「広汎怪発達障害」という名称でも知られている子ども時代の重度の障害で、発症率は1万人の子ども当たり約2名の範囲内です。
子どもが自閉症なら、フィリップの母親が心配していること(しゃべらない)以外にも多くの徴候が存在しているはずで、しかもその徴候のほとんどは、ごく幼い頃に現れるものです。
恐らく親にとって、自閉症と診断されるのが最も恐れていることの一つなので、
多くの親や時には小児科医さえ、このような初期の徴候を否定したり、無視したり、もっともらしく言い逃れをしているように見えます。
ほとんどの赤ちゃんは生まれた時から社会的な生き物で、笑ったり、ものをつかんだり、母親や父親を目で迫ったり、ストレスを示したり、関心を向けてもらうために泣いたりしますし、生後1年を過ぎると他の子どもと複雑な意思のやりとりをし始めます。
ところが自閉症の子どもはこのようなことをほとんど(またはまったく)やりません。
他の子どもに比べ、自閉症の子どもは人間関係にほとんど興味を示しません。
彼らは生後1ヶ月から2ヶ月の間に乳児に現れる愛想笑いはほとんどせず、
他の子どもたちが生まれつきもっている「愛着」という特徴が欠如しているように見えます。
そのため、幼い頃から他の子どもより人間関係に興味がなさそうに見え、ひどく孤立し、人と何かを共有できず、他人に意思を伝えることに興味がないように見えます。
このことはコミュニケーション能力のはなはだしい欠如と関連しています。
意思伝達能力は言語と仕草のどちらも損なわれていて、言語を表現し、受けとる(記録し、理解し、反応する)能力がひどく劣っています。
彼らにとって言語は、社会的交流の手段として利用されておらず、社会性を身につけるためには役立っていません。
自閉症の子どもは、奇妙なリズムと抑揚で、変わった、癖の強い話し方をする傾向があります。
他の人の話を理解せず、反応さえ示さないこともしばしばあります。
自閉症の子どもの3分の2は知的障害で、知能指数は30、40、50台で、抽象的思考能力はほとんど(またはまったく)ありません。
興味深いことに、この全般的な欠陥があるにもかかわらず、
自閉症の子どもには、純粋な知的障害の子どもとは区別される並外れた能力の片鱗が現れます。
サバン(白痴の天才)として知られているこのような子どもは、音楽、数学の計算、日付やスケジュールを絶対に間違えない記憶力、またはこれに類した能力に並外れた才能をもっているかもしれません。
しかし、このような能力は全体との関連をまったく欠いたもので、この点においても、社交的能力を改善することに大きく役立つことはないのです。
自閉症の子どもには多種多様な行動障害があります。
最も顕著な障害は、ある思考、所有物、活動など夢中になったものならどんなものにも奇妙な病的執着(熱中しすぎて、あらゆる人との関係を全体的な掌絶ってしまうほどの病的執着)を示すことです(例えば、野球に関する統計には百科事典なみの知識をもつ自閉症のサバンは、それ以外のことはまったく話題にせず、何も考えていないことが多い)。
彼らは人間より無機物(毛布、ボール、木片など)に執着することが多く、それを自分の身から引き離すことには耐えられないでしょう。
一般に、感覚的刺激(音、食べ物の匂い、布地の表面など)に過敏で、抽象的で純粋に視覚的なものより、感じたり、味わったりできるものを好みます。
前後に体をゆすったり、つま先立ちで歩いたり、手をばたばたさせたり、自分を傷つけたり、奇妙で特異な仕草を表す傾向があります。
人間や物の全体に関わろうとせず、その一部分にだけ興味を示しがちです。
普通、彼らは強迫観念に支配され、柔軟性がなく、明かりをつけたり消したり、クローゼットを開閉したりといった、何時間もやり続けるかもしれない儀式行動に没頭してしまいます。
彼らは強迫的に規則性や同一性を維持しようとします。
食事や睡眠のスケジュールがほんの少しずれたり、家具が一つでも移動しているのを見ただけでパニックになってしまう自閉症児をよく目撃します。
このような子どもの多くは攻撃的で、怒りを爆発させたり、かんしゃくを起こしたりする傾向があります。
気分のムラが激しく、過活動の傾向もあります。
多くの精神病と同じように、自閉症の正確な原因はわかっていません。
しかし(かつて多くの人が考えていたように)冷淡で、ふあいそう無愛想で、怠慢で、愛情のない親が自閉症の原因(自閉症についての「冷蔵庫ママ」理論。
この理論では、ほとんどの自閉症児は、親がほとんど子育てに興味のない社会経済的に上流階級に属すると考えられています)ではないことはわかっています。
上流階級以外の親でも、子どもが自閉症児になる可能性があるのです。
しかし、自閉症児にはあらゆる種類の親がいます。
この障害は中枢神経系の機能不全と関連があるようです。
明白な機能障害や特殊な神経伝達物質を原因として特定することはできませんが、遺伝子が一定の要因となっていることはわかっています。
病気がこの障害に関連しているように見えることもあります(脳炎、フェニルケトン尿症、結節性硬化症、脆弱�]染色体、難産、妊娠中母親がかかった風疹)。
自閉症の子どもの約4分の1はセロトニンの分泌量が増えています。
このような子どもの多くが、左右の調整不全、(身体機能の)左右の偏り、注意力の持続不能、過活動のような、検査で明らかになる「軽度神経学徴候」と呼ばれる症状をもっています。
お気に入りのブックマーク・RSSに登録 »
関連記事
サイトマップカテゴリー:子供の心の障害
トラックバック(0)
http://blog.shigoto-shikaku.com/mt/mt-tb.cgi/5955


