子供の想像上の仲間
いつまでも疲れがとれない、通勤電車で激しい動悸に襲われる、緊張すると下痢をする―こんな身体症状の背景に心の病気が潜んでいることがあります。
ストレスや心の病気による身体不調や異常行動を事例で紹介。
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子どもは遊び、夢、秘密の考えの中で、自分の想像を楽しんでいます。
子どもの想像力はたくましく、独創的で(子どもが実在していると思っている目には見えない仲間、友人、ペット、その他の生き物はいうまでもなく)様々な冒険や可能性を頭に思い浮かべています。
実際、子ども全体の3分の1から半分は、自分には何らかの想像上の仲間がいると思っていて、盲目の子どもにもこのような仲間がいるのです。
この仲間は理想的な遊び相手かも、主人公を救う魔法使いの妖精かも、言葉をしゃべる大きな青い馬かもしれません。
種々様々な人間、動物、小妖精と遊んでいる子どももいれば、一人の完璧な友人を想像している子どももいます。
親はこのような不思議な生き物の気配に気づいても、心配すべきではありません。
たいていは、子どもが想像力を健全に働かせている証拠なのですから。
空想上の仲間は、何らかの危険な慢性的病気の徴候というより、心の中にあるプレッシャー、希望、矛盾、夢、欲望に取り組もうとする健全な努力の証であることが多く、
子どもが大切にしているテディベア、毛布、人形などのおもちゃ(心理学者のいう「移行対象」)と似たものなのです。
また、想像上の仲間は子どもの親離れを助け、孤独や疎外感も癒してくれます。
この仲間は幼い子ども(たいていは大人の気紛れな態度にすぐ絶望感を抱きやすいものです)に、しばしば他の人間や事物を自分が支配しているという最初の歓迎すべき体験も与えてくれます。
自分一人だけの仲間を想像している子どもは、芸術家と同じように、多くの葛藤や振る舞いを具体的に表現し、解決するための素晴らしい創造的方法を利用しています。
この他人の目からは見えない友人は、悪い習慣を見つからずにうまくやってのけたり、禁じられている「行儀の悪い」ことができたり、
または子どもが恥ずかしかったり、秘密にしておきたかった考えや計画を表現できるかもしれません。
「いけない」衝動や振る舞いをこの仲間に空想の中で自分の代わりにやってもらうことで、子どもは不安の捌け口をつくり、自分自身をもっと受け入れられる気持ちになるのです。
こうすることで、子どもは行動の善悪を区別し、もっと前向きに自分を批判できるようになり、健全な良心を培っていくことができます。
とりわけ想像上の仲間は、個性化と愛着の間の避けては通れない対立、すなわちすべての人間が生まれてから死ぬまでの間、様々な方法で取り組んでいる対立に子どもが対処するのにも役立っています。
たいてい、想像上の仲間は他の人には秘密にしている存在です。
彼らは子ども部屋の中、ベッドの下やクローゼットの中に住んでいます。
しかし、外に連れ出されることも時々あります。
人から尋ねられると、ほとんどの子どもは想像上の仲間が実際には存在していないことに気づきますし、6歳から8歳までには消えてしまいます。
空想上の仲間を思い浮かべるのは一人っ子が多いように感じますが、恐らく彼らは必要な仲間となっているのでしょう。
虐待を受けたり、育児放棄(ネグレクト)された子どもたちもしばしば想像上の友達をもっています。
しかしそれは彼らの病理を示すものなのではなく、彼らの苦悩や孤独を慰めてくれるものなのです。
しかし、想像上の仲間が9歳から10歳以上になってもまだ消えずに残っていて、子どもを怖がらせたり、破壊的な行為を「実行させたり」するごくまれなケースは(そういう例は虐待されたり育児放棄されたりした子どもに最も多いようです)、
もっと重い障害のまえふ前触れであり、専門家のケアが必要になります。
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