症状をコミュニケーションと考える
アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなど世界各国で支持され、注目されているシュタイナー教育の実践編。
子供の魂を育てる教師の在り方、学校の在り方が明快に示される。『シュタイナー教育の基本要素』姉妹編。付:1~12学年までのシュタイナー学校カリキュラム例。
子どもを理解する/精神科学的人間認識の観点からの教育実践/学校の運営/付録(学年毎の主要授業の例/一週の科目時間数の例)
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子ども時代に、まったく同じ成長段階を辿る人間は一人もいません。
ある年齢までに歩けるようになるとか、しゃべれるようになるといったごくおおまかな予測を立てることはできますが、
一人ひとりが異なる方法やペースに従って、このような段階(歩ける、話せる、排泄を我慢できる、親から離れられる、他の子どもと付き合える)を通過しています。
そして生まれつきのものと養育によって得たものが絶えずまじりあい、しかも互いにその影響力の度合を変化させていきます。
すなわち、このような子どもの遺伝子的性質と環境(親の養育や期待、社会からの要請などが子どもに及ぼす影響)が千変万化の影響を子どもに及ぼすことで、一人ひとりの成長過程をさらに予測しづらいものにしているのです。
このような多大の影響(遺伝と環境)を受けている時、葛藤やストレスを体験しないほうが不自然で、ある程度それを避けることはできません。
発育上のある段階でしばらく立ち止まったり、後退したり、当惑してしまう時、このような葛藤やストレスは文献でいう「障害(感情、行動、思考に認められる何らかの異常)」として現れてきます。
子どもの様子に不安を抱いた親は、問題解決の指針を探そうと、医者、精神科医、書店、テレビのトークショーにしばしば飛びつきます。
しかし、このような障害はほぼ例外なく、子どもの発育過程でのごく当たり前の出来事なのです。
このような親にしてあげられる最高のアドバイスとは、
気持ちを落ち着け、不安にさせられる子どもの症状が自然に消えていくのを待ちなさいということです。
そうなる確率が一番高いのですから。
事実、このサイトで取り扱う多くの症状や状態についての解説を読んで頂ければわかる通り、
子どもは障害それ自体より、障害に対する、親の反応のほうにずっと苦しみや悩みを抱いていることが多いのです。
まず最初に、ほとんどすべての子どもは症状を(あなたにとってひどく奇妙で、仰天させるものもあるでしょうが、)本来の自分らしさを取り戻そうとする正常な努力の現れであるということを確信して下さい。
その症状が専門家の治療が必要な病気の徴候であることはほとんどありません。
しかし、子どもに注意する必要がないといっているわけではありません。
このような症状は子どもが抱いている苦しみを伝えるための手段であり、親にとってはこの不安定な時期に子どもにどのような援助ができるのか知るための合図なのです。
人生をまったく問題なく過ごせる人間は一人もなく、ストレスの多い環境におかれると人間の精神はその捌け口をつくり、
耐えることのできない重圧を軽減するため、様々な手段に訴えるものです。
子どもの示す症状はたいていこの事実をほのめかしています。
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